「金利タイプと返済方法」と「融資審査の属性」 | vol.306

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変動金利と固定金利


不動産投資の利益の源は「イールドギャップ」利回りの差をとることにあるというお話をしました。融資の活用がカギとなります。今回のブログでは、変動金利と固定金利、元利均等返済と元金均等返済についてまずご紹介し、その後は、金融機関の融資審査における属性についてご紹介していきたいと思います。

まずは、ローンの基本である金利についてご紹介します。
金利には変動金利と固定金利の 2種類があります。

固定金利は、その名前のとおり借入期間中の金利は固定です。
中には、3年固定、5年固定、10年固定など固定年数を選択できる当初固定金利タイプのものもあります。
固定年数が長いほど、金利が高くなります。

不動産投資用ローンの場合、変動金利型が多いようですが、変動金利は、なんといっても金利上昇リスクがあります。
変動金利の場合、半年に一度、金利の見直しがされますが、急な金利上昇時にいきなり大幅に返済額が増えないように、元の金利から1.25倍以上金利を上げることなく、5年間は金利を一定にするというルールがあります。
しかし、ローンの条件に「1.25倍ルールなし、返済額5年据置なし」と書かれている場合は、このルールが適用にならないため、より注意が必要となります。

【一部繰り上げ返済を利用しよう】

金利上昇リスクに対しては、一部繰り上げ返済が有効となります。
繰り上げ返済とは、毎月の決まった約定返済額以外に、まとまったお金を随時返済することです。
繰り上げ返済分は、元本の返済に充当されるため、繰り上げ返済額相当期間分の利息を支払わなくて済むとともに、返済期間が短縮となるという大きなメリットがあります。

【元利均等方式と元金均等方式の違い】

返済方法には、元利均等方式と元金均等方式の2つの方法があります。
一般的に使われる元利均等方式は、毎月の返済額が一定になる返済方法です。
元金均等方式は、毎月の返済額の「元金」が一定となる方法で、利息はローン残高に対して一定の金利で算出されますので、借入した当初は返済額が大きく、返済期間が経過するにつれて返済額は減少していきます。



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金融機関の審査で重要になる「属性」


不動産投資において、金融機関から借り入れる金額は大きくなり、返済期間も長くなります。
よって、金融機関は融資に慎重になります。
万一、返済が滞ると大きな損失を被ることになるため、「きちんとできるか」「万一返済できなくなっても元金は回収できるか」といった点を審査します。
前回のブログでもご紹介したように、最近のアパート・マンション過剰供給やスルガ銀行の件から、審査はさらに厳格化しています。

そこで大切になるが物件の評価とともに「借りる人がどんな人なのか」という点です。
この「どんな人なのか」という点が、不動産投資ローンにおける「属性」のことです。
その人の「属性」把握することで、「不動産投資ローンを融資しても大丈夫な人か」「どのくらいの金額なら融資が可能か」「物件の入居状況が芳しくなくても、本業の収入で返済可能か」などを判断しています。

個人で借り入れる場合に第一に重要なのは「年収」

個人の属性でまず重要になるのが年収です。
年収が高い人であれば不動産ビジネスがうまくいかなくても本業の収入から返済する能力がある人と評価されます。
さらに勤続年数は長いほどプラス要因になります。
一方で転職回数が多い人や転職したばかりの人は、審査が通りにくくなることがあります。

借入人属性を高めていくことは借入戦略上最重要

また、年収数千万の方でも審査に通りにくい方もいらっしゃいます。通帳残高などをみて残高の増えていない人は散財、浪費家なのではないかとみられてしまい、金融機関の心証がよろしくありません。年収数百万の中ほど、前半の方でも審査に通りやすい方がいらっしゃいます。残高が着実に増えているひと、資産を少しずつでも積み上げてきている人などです。

前回、不動産投資の利益の源は融資返済と賃料収入の差、イールド・ギャップを取りに行くことだとお話ししましたね。
銀行もある意味あなたの収入と支出の差、蓄積された残高や資産の履歴、つまりあなたの「イールド・ギャップ」をみて、あなたが融資対象として信用に足る相手か否かを見ているところがあるのです。お互い様ですね。

このように個人の属性評価では、「収入は多いのか」「ほかに借入はないか」「人間的に信用できるか」などを総合的に判断して、金融機関は融資しても間題ないかを審査します。
たとえ、物件の評価がどんなに高くても属性に問題があれば、融資の審査は通りにくくなります。
属性はローン審査に多大な影響を与える重要な要素なのです。

なお、プロフェッショナル系のご職業の方限定の話なのですが、外資系金融機関のように、担当業務が同じでヘッドハンティングで外資系から外資系へと移籍しているような人の場合は、経歴を説明する際にその点がわかるように記載してください。関東圏の金融機関さんですと似たような事例の取り扱い経験をお持ちの金融機関が増えていますので、経歴書で説明するだけで特段問題ない場合が多いようです。地方金融機関だとたまたま担当者が本店勤務経験や東京営業部(東京支店)勤務の経験があれば事情ご存知の方もいらっしゃいますが、その地域にずっと勤務されている銀行員の方ですとその辺の事情が分からない場合がありますので、丁寧に説明する必要があります。

借入人属性についてはいくら強調してもしすぎることはないといえるほど、とても重要な項目ですので、次回の記事でもより細かくお話ししていきたいと思います。


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きょうもここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。
あなたの不動産投資事業が成功することをお祈りしております。
トランクルーム大家より。

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