法人経営だから可能な節税策。社長の退職金は小規模企業共済で準備する | vol.413


自分の退職金は自分で準備する


中小企業の社長に定年はなく、従業員のように退職金が必ず支給されるというわけでもありません。
社長は自分の退職金を、自分自身で準備しなければならないのです。

そのための有効な手段として「小規模企業共済」 制度を利用してはどうでしょうか。
小規模企業共済制度とは、従業員が一定人数以下の小規模企業の役員や個人事業主が退職、または廃業した場合に、その後の生活資金などを現役の時に準備しておく共済制度です。

毎月一定額の掛金を払うことにより、会社を退職した、あるいは廃業したときなどに共済金を受け取る仕組みで、以下のような特色があります。

法人経営の節税策の王道。小規模企業共済の特色とは?

  1. 国(中小企業総合事業団)がつくった事業主の退職金制度であるため安全 かつ確実である。
  2. 支払った掛金は、所得税を算出するうえにおいて、「小規模企業共済等掛金控除」として全額が所得控除の対象となり、節税として有効である。
  3. 共済金の受け取り方法は 一時払い、もしくは分割払いが選択可能である。
  4. 加入者は、納付した掛金の範囲内で事業資金の貸付けが受けることができる。
  5. 毎月の掛金は、収入状況などに応じて、1,000円以上7万円まで500円刻みで選ぶことができ、加入者自身の預金口座振替で納付する 。
  6. 加入後、掛金の増額はいつでも可能であるが、減額には一定の要件が必要になる。
  7. 所得が減少した際など、掛金を納めるのが難しいときには、掛け止めができる。

小規模共済制度に加入できるのは、常時使用する従業員が20入(商業・サービス業では5人) 以下の会社等の役員や個人事業主です。
この場合、「常時使用する従業員」には、事業主、法人の取締役・監査役、パート・アルバイト、嘱託等は含まれません。
また、加入後に従業員が増加した場合でも脱退する必要はありません。
ただし、医療法人・学校法人・宗教法人等の役員、従業員、配偶者等の家族専従者などについては加入できないため注意が必要です。

また、この共済制度は、あくまでも社長や役員が個人で加入するものであるため、掛金は加入者本人が自らのお金で掛け金を支払う必要があります。
会社でまとめて立替払いをしている場合、その返済を失念してしまうと役員賞与とみなされますから注意しなければなりません。

小規模企業共済の節税効果の試算

それでは、小規模企業共済等掛金を掛け込み金額の上限である毎月7万円を支払った場合に、どのくらい税負担が減少するでしょうか。
所得金額によって異なりますが、小規模企業共済に加入することによって、年間多ければ約40万円の節税効果があります。
つまり、毎月支払っている掛金7万円を定期積立預金に換算すると、年間50%程度のの利子がついていると同じことになります。
実際に現金で受けとっていないため実感はありませんが、これだけの金利で運用できていると考えれば、それだけで大きな財産形成になるとともにかなりの節税効果があります。


支払事由によって共済金の受取額は異なる


将来受け取ることができる共済金等は、支払事由により受取金額が異なります。
共済金は支払事由により次の4つに分けられます。

①共済金A:会社等が解散した場合
②共済金B:会社等の役員が、病気 ・ケガ、死亡により退職した場合、または、老齢給付 (65歳以上で 180カ月以上掛金を納付し、請求したとき)の場合
③準共済金:会社等の役員が任意退職した場合
④解約手当金: 任意解約や12カ月以上掛金を滞納した場合

受取金額は、納付月数に応じた支給金額である基本共済金に毎年度の運用状に応じて計算される金額である付加共済金が加算されますが、①から④の順に少なくなります。

税法上、受け取った共済金等は 一時払いのときは退職所得(死亡によるものは死亡退職金として相続税が課税)として、分割払いのときは公的年金等の雑所得として所得税が課税されます。
小規模企業共済制度は、毎年の所得税計算における節税効果と共済金受取という2つの大きなメリットがあることから、資産形成に大きく役立つ制度といえるでしょう

きょうもここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。
あなたの不動産投資事業が成功することをお祈りしております。
トランクルーム大家より。

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