開業医の将来に迫る数々のリスク、資産運用を始めるなら今|vol.416

富裕層課税のターゲットになる開業医の資産

開業医を含む富裕層への課税は年々厳しくなってきています。

消費税増税と併せて、富裕層への課税も増えており、2015年1月からは所得税の最高税率が課税所得額4000万円超を対象に40%から45%に引き上げられました。相続税についても基礎控除の縮小、最高税率の見直しが行われています。

また、所得金額合計が2000万円超の人に義務付けられた財産及び債務の明細書に代わり、財産債務調書の提出義務(2015年度より)が導入されました。2000万円超の所得があり、3億円以上の財産または1億円以上の有価証券等を保有する人は、その財産の種類、数量、価額などを記載した調書を税務署に提出しなければならないのです。さらに、2016年からはマイナンバー制度が始まりましたので、税金、社会保障、預金口座などの資産が国に管理される時代が来ているのです。

贈与税の一部税率引き下げ、NISAの非課税枠の拡大などのポジティブな材料はありますが、資産・所得が多く節税に苦労する開業医にとって、こういった流れは痛手となりそうです。

いまや社会問題となっている医療費を縮小するための診療報酬の改定、人手不足による医療スタッフの採用難など、開業医にとって大きな変化が一度に押し寄せているのです。



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予防医療の浸透は開業医の収入に打撃?

2014年度の診療報酬改定では報酬がわずかながらプラスになりましたが、消費税増税などの要因でコストが増えたため実際には医者の競争は激しくなりました。帝国データバンクによると2014年に休業・廃業に追い込まれた医院は347件と、前年比約13%も増えたのです。

日本の財政は社会保障費の増加と税収の減少により益々厳しくなっていて、高齢化の影響もあり医療費は大きな割合を占めるため、政府による医療費削減の動きは加速しそうです。実際に、「包括医療費支払い制度(DPC)」という制度により医療費に上限が設定されていますが、この流れは加速すると予想されています。 また、政府は予防医療にも力を入れ始めており、「メタボ検診」などにより生活習慣病を未然に防ぐことにより医療費の削減を目指しています。こういった動きにより、これからは患者数自体が減り、予防医療やサービス医療などのニーズが高まりそうです。今までは自分の医院で地域の方に医療を提供してきた開業医も、これからは学校・企業など人が集まるところに積極的に出ていく必要があるのではないでしょうか。

2025年問題により、開業医の経営は守りから積極的な攻めに

政府は在宅医療の推進にも力を入れており、院外での医療ニーズは後押しされています。

高齢化の加速や施設の不足から「医療から介護へ、施設から在宅へ」という方向性も打ち出されており、自宅で最期を迎えることができる社会が求められています。高齢者に対して地域・医療・介護事業が協力して支援やサービスを提供する仕組みを「地域包括ケアシステム」と呼び、厚生労働省は推進しています。

政府によれば、2025年度の全国の病床数は115~119万になると予想されています。これは2013年度よりも16~20万の削減で、約30万人の患者を在宅医療に切り替えることによりベッド数と医療費の縮小を目指しているのです。つまり、医療の形は、医者が医院で待つものから、外に出る予防医療・在宅医療が中心となる可能性が高いのです。 団塊の世代が75歳以上の後期高齢者に達することにより社会保障費の急増が心配されることは2025年問題と呼ばれており、医療・介護制度の改革が行われていくはずです。

医療で多忙な開業医に資産運用は難しい

在宅医療への転換、予防医療の浸透などでこれからの日本の医療は大きく変化していいきます。これは開業医の生き方にも当然影響を与えます。開業医としての医院の経営はもちろん大事ですが、同時に資産運用など、ご自身のライフプランについても考えていかなければならないのです。

そこで、医院の売り上げ、コスト、税金などを総合的に把握し、人生のシナリオごとにシミュレーションをしておくと、生活水準を維持しつつ豊かな引退後の生活を過ごすことにつながってきます。

開業医には定年がないと言われますが、実際には知力・体力を維持しながら現場に立ち続けることは簡単ではありません。 たとえば、器用な手先や視力が要求される歯科医の場合、一流の技術を維持できるのは50代半ばまでが目安とされています。

そうすると、自分が歯科医を引退する時期を早めにライフプランに組み込んでおく必要があります。お金に余裕がある場合には仕事自体をやめて余暇を楽しむのか、大学講師として医者の育成をするのかなど、選択肢はいくつもありますが、早めに計画を立てておくことによって、今のうちにできること、必要な資金などを準備しておくことができます。配偶者や子供の状況によって医院の承継などの問題も考えておかなければいけません。

しかしながら、開業医であれば勤務医以上に多忙で仕事に8割以上の力を割かねばならず、一日の半分近くが仕事に充てられてしまう医師も多いのではないでしょうか。ライフプランを考える時間的余裕がなく、投資・運用は税理士や家族に任せてしまう人はよく見られます。借金の残高や金利、生命保険の種類などは聞かれても分からず、資産運用は人任せで収入はすべて預金のまま、ということですと、引退後の生活に心配が出てきてしまいます。

開業医にとって投資はリスク?預金は安全?

日本では投資や資産運用に対して、「リスクがある」という見方をすることが多く、場合によってはギャンブルと同じ区分けをされてしまうことが少なくありません。学校が投資教育に積極的でないことが一因だと思われますが、話してみると多くの方が投資をして資産を増やすという発想を持っていないことに驚かされます。これに対し、欧米では小さい頃から投資教育が組み込まれていて、モノポリーなどのゲームを通して投資に必要な知識を身に着けていきます。一方で、日本では戦後の経済発展のために貯蓄を促したことから、今でも貯金が美徳とされるため、亡くなるときには平均2000万円の財産を残すという調査データもあるのです。

日銀の調査統計による、日・米・欧の家計の資産構成をみると、日本人は約52%を現金・預貯金で保有しているのに対し、米国は約13%、ヨーロッパは35%と低い数字になっています。では欧米では何の割合が大きいかというと、米国は株式等の割合が約36%と最も多く、ヨーロッパでも約19%もあります。一方の日本では株式等の割合は約11%に過ぎません。

歴史的な低金利時代に悩む日本では、預金だけで資産を増やすことは非常に難しく、高所得の開業医であっても投資・運用のコツを学んでいく必要がありそうです。

引退後の医者は資産運用をしなかったことを後悔

開業医・勤務医に対するある調査では、「運用で重要視する項目」という質問に対し、8割以上が「預金・国債等の安定運用」と回答していました。その理由として、「運用に興味がない」「現状の収入で十分」「投資について考える時間がない」といった問題を抱えているのです。また、引退した医師・歯科医に「現役時代にしておけば良かったと思うこと」という質問をしたところ、年収2000万円以上の開業医では次のような興味深い結果が出ました。

  • 引退後に安心した生活をするための資産運用・・・73%
  • 打ち込める趣味の発見・・・62%
  • 税金関係の勉強・・・55%

なんと、7割以上の医者が引退後のために資産運用をしておけば良かったと考えているのです。つまり、現役時代にはこれらのことを考える関心や余裕がなかったことになります。医療に集中し、忙しい時間を過ごすうちにお金や生活のことまで考える余裕がなくなってしまうことは容易に想像がつきます。しかしながら、その後の人生で後悔をしている医師がこれほど多いことも理解しておくべきでしょう。

保険、銀行、証券会社のセールスの恰好のターゲットとなってしまう開業医

開業医の相談を受ける際に、決算や資産と借入れの状況を拝見すると、びっくりしてしまうことがよくあります。分散運用になっておらず、ほとんどが預貯金のまま放置されていたり、何重もの保険契約に入り保険料を払い続けていたりされる医師も多くいらっしゃいます。

医療法人として加入すれば生命保険は節税のツールとなりますが、加入数が多すぎるケースが目立ちます。保険のセールスにとっては医師は優良顧客ですから、営業訪問を受けていつのまにか複数の保険を契約してしまったというケースが多いようです。積み立て型の保険であっても時価は変動しますし、中途解約をすると手数料が掛かって損失を出してしまうこともあるのです。これは実際にあった例ですが、法人で3000万円超の保険料の支払いがあった場合や、個人で30種類の保険を契約していた方もいらっしゃいました。知らない間に保険料を払い続けていた、というケースはよくあるのです。

開業医であれば、保険だけでなく銀行や証券会社、不動産のセールスからの商品提案を受けることも多いでしょう。こういった商品は元々は資産運用のために設計されていますが、手数料が高い商品ばかりを勧める悪質なセールスに引っかかってしまう場合もあります。投資商品は専門でないため、勧められるままに商品を買ってしまい、損を出してしまう開業医はたくさんいるのです。

大きな環境変化を迎える開業医こそ、資産運用が重要

ここ数年、日本銀行は金融緩和に力を入れており、デフレ脱却のためにインフレーションに誘導しようとしています。インフレーションに強いとされる海外資産や金などにも投資を分散させた方がよい時代が来ています。老後は物価が安い国で優雅な引退生活をするという選択肢もありますし、このような人生設計をする場合には外貨投資が有効になってきます。

開業医はお金に余裕がある方が多いので、引退後にはたくさんの選択肢があるはずなのですが、海外での生活を夢見る方は実は驚くほど少ないのです。おそらく、仕事に日々忙しくしているために、ゆっくりとライフプランを練る時間がなく、また周りに相談できる人が少ないのだと思います。

最初に説明した通り、開業医にとっての経営環境は大きな変化の途中にあります。診療報酬の改定、予防医療の推進、富裕層への増税や、2025年問題として取り組まれる医療制度改革などです。

引退後にも楽しく幸せな生活を送るためには、医師としての仕事を全うするだけでなく、資産運用や経営についても興味を持って勉強を続けて将来に備えておく必要があるのです。

きょうもここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。
トランクルーム大家より。



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