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投資信託からキャッシュフロー収入を得よう
投資信託(ファンド)は最も手軽で有名な金融商品で具体的な商品を含めよく知っていて、すでに何種類かの商品を保有している開業医も多いと思います。投資信託は多数の投資家から資金を集め、運用の専門家であるファンドマネージャーに運用を委託することでリターンを上げる商品です。少額では大きな負担になってしまう委託費用も、投資信託(ファンド)を設定して大きな金額を集めることによって、ファンドマネージャーや運用会社にかかるコストを投資家で案分して引き下げているというわけです。投資信託の商品数は非常に多く、株式、債券や不動産で運用するなど投資対象によってたくさんの分類があります。海外の株式のみへの投資、人工知能(AI)を活用する企業への投資のようにテーマを決めた投資、外貨を活用した投資など投資手法も多くの種類に分かれます。
販売している金融機関も幅広く、銀行や証券会社はもちろん、保険会社や郵便局の窓口でも購入することができるのです。
注意が必要な「タコ足」型の投資信託
投資信託は、値上がり益であるキャピタルゲインというよりは、分配金を定期収入とするインカムゲイン狙いで購入されることが多い金融商品です。このため、引退後の開業医の安定収入をサポートすることができます。少し前のことですが、「毎月分配型」のファンドが爆発的にはやった時期がありました。この中には新興国の高い金利を活用するなどして、まとまった分配金を出していた銘柄も数多くあったのです。毎月決まったタイミングでのキャッシュフローが見込まれるため「孫へのお小遣い」にいかがでしょうか、という営業文句が繰り返し使われていた商品でもあります。さらに以前には格付けの高い世界の国債に投資をする通称「グロソブ」が5兆円の運用総額を集めて話題になりました。
一方で、分配金が多いファンドには気をつけなければいけない点もあります。タコが自分の足を食べているように例えられることから「タコ足」と呼ばれる分配金を繰り返し出すファンドです。高い分配金を維持するために元本部分から払い出しを続け、時価(基準価格)が大きく値下がりしてしまうような商品がこれにあたります。定期収入を得るために貯金を取り崩しているようなものですから、このような商品は本末転倒で投資信託を検討する際には「タコ足」ではないか聞く必要があるでしょう。
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開業医は一度考えてみたい資産運用:海外投資信託(ファンド)
では、引退後の安定収入を期待できる投資信託にはどのような商品があるのでしょうか。歴史的な低金利環境にある日本では、国内の投資対象のみを扱う投資信託ですと利回りを狙える商品は限られてしまいます。一方で、海外にはまだ日本よりも金利が高い国が数多くあり、これらの国々の国債や社債などに投資するファンドには元本価値やリターンが安定した商品があります。海外の投資対象を扱うため、為替ヘッジなしのタイプは円高局面では元本が目減りするリスクがあり、為替ヘッジありとすると為替リスクを減らすことができます。
また、投資資金と時間に余裕がある開業医であれば海外にあるファンドに投資することで選択肢を増やすことも可能です。
例えば、香港ではHSBCなどの銀行が外国人向けの口座を扱っています。口座開設の方法や必要な書類などについては書籍も出ていますし、多数のサイトで案内されているので興味がある方は調べてみましょう。休暇をとって、香港への旅行のついでに海外口座を作ってしまうのはいかがでしょうか。海外口座が開設された後は、インターネットバンキングを通じて残高の確認や商品の購入も可能で、多少の英語の知識があれば口座維持の手間はかかりません。海外口座のメリットは何といっても扱う商品の数や手数料の安さでしょう。有名なヘッジファンドへの投資もできますし、投資金額によっては手数料が安くて済みます。ファンドの過去のパフォーマンスを見ながら商品を検討するのがオススメです。
開業医の年金を底上げする終身型個人年金保険
キャッシュフロー型でご案内する最後の金融商品は、終身型個人年金保険です。契約者が死亡するまで保険金が支払われるため、個人年金ということもできます。個人年金は、あらかじめ保険料を積み立てておき、決まった年齢から保険金を年金のように受け取れるタイプの商品です。保険金を生涯に渡り受け取れる終身型と、10年間などの期間を定める定期型に分類されます。
日本は世界でも有数の長寿国家ですから、生涯に渡り保険金が支給される終身型個人年金保険には大きな魅力があります。一方で保険会社にとっては契約者の安心を長い期間に渡り保障するため高い保険料を設定しなければなりません。このため、終身型個人年金保険の商品は数多くはないのが実情です。一例ですが、10年間は契約者の生死に関係なく年金を受け取ることができ、10年間経過後に終身保険に切り替わる「10年保証期間付き終身年金保険」という商品もあります。
保険料は決して安くはないですが、引退後の収入源に対する備えは大切ですし、開業医自身がどのくらい長生きできるかは判断が非常に難しいと言えます。開業医が現役でいる間は一定の収入が見込めるので、こういった定期収入を老後に移すような金融商品を検討してみるのはいかがでしょうか。注意点としては、保険商品を中途解約してしまうと解約手数料などで払い込んだ保険料が目減りしてしまう可能性があることと、将来的にインフレが進んだ場合には受け取れる保険金の価値が減ってしまうことなどが挙げられます。
きょうもここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。
トランクルーム大家より。
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