不動産投資における税務戦略 | vol.338

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満室にするための努力を無駄にしないために


不動産投資は、綿密なマーケティングとリスクコントロールを行うことで、他の投資に比べて「収益が計算」可能です。
株やFX、最近だと暗号通貨なんてのもありますね。一晩寝て起きたら地球の裏で大事件が起きていて大損したりですとかね。

不動産の場合、夜中寝ているときに相場が急変して大損するというようなことはまずありません。
枕を高くして眠ることができる投資が不動産投資の良いところです。

とはいっても、気をつけるべきことがあります。

収益を得ること、つまり税引き前キャッシュフローが大きくなるということは、納税額も大きくなるということです。
たとえ満室経営であっても、収益の半分を税金として納めると、空室率50%で経営している のとあまり変わりません。
税引き前ではなく、税引き後のキャッシュフローで見て、利回りがどれくらいになるかが重要です。

しかし、なぜか所有物件を満室にするための経営努力をしていても、税引き後キャッシュフローを大きくすることを考えない不動産投資家が多いのです。

税引き後キャッシュフローを大きくするために、収益だけでなく手元に残るお金を増やすために行わなければならないこと、それが「税務戦略」です。

税務戦略とは、税引き後のキャッシュフローを大きくするために税金を費用としてとらえ、現在の税制の中でそれを出来る限り小さくすることです。

税務は、投資を考えるうえで、どうしても「後回し」になってしまいがちですが、税務を収益不動産投資とセットで戦略的に組み込むことによって、満室経営の収益を絵に描いた餅に終わらせることなく、しっかり手元に残すことを実現可能となります。

いつでも「税金」を意識した考え方を持つ

例えば、事業を営む方が飲食店に食事に出かけたとします。

支払った食事代金が3千円だとしても、関係者と打ち合わせをしながらの食事代3千円と、友人との食事代は同じ3千円でも、税務上まったく価値が違います。

当然みなさんご存知だと思いますが、関係者との打ち合わせを伴う食事代は経費になりますが、友人との食事代は経費になりません。

もう少し詳しく説明すると、関係者との食事代は税引き前所得からの支出となり、友人との食事代は税引き後所得からの支出となります。

そう考えると、最高税率で友人との食事代には2倍の6千円分の価値があり、それだけ稼がなくては、その分の税引き後の支出を払えないということになります。

この例は、分かりやすくするために少し極端に書きましたが、税務戦略的な考え方ができるようになるには、税金に対してこのような考え方が自然にできるかどうかで違ってきます。

法人で不動産投資を行うということは、法人化すれば、あとは何をしなくてもよいということではなく、投資家の税務に対する意識も、変えていく必要があるのです。



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不動産投資の法人化形態とは ①


それでは、タックスメリットが得るための収益不動産投資の法人化とは、どのような形態なのか。
不動産投資を法人化して行う場合の、3つの形態うち今回のブログではまず1つをご紹介します。

①不動産保有法人をつくる形態

タックスメリットが一番大きいスタンダードな形態です。

親族などに給与を支払うことで所得分散できることに加え、自分自身も法人から報酬をもらうことで給与所得控除が可能となります。

さらに小規模企業共済などの制度を利用することで、個人で収益不動産を所有するよりも、実効税率を大幅に下げることができます。

ただし、既に個人で不動産を保有していて法人に移した場合、譲渡益課税が差額の20~39%かかってしまったり、不動産取得税や登録免許税が多くなることもあるため、やむを得ず法人に移さず管理会社方式にしたほうが有利なケースもあります。

また、法人が保有する不動産を相続税上評価する際には、取得後3年間は、路線価が適用できない、小規模宅地の特例が適用できない、といった相続対策上マイナスとなる場合もあります。

次回のブログでは、残りの2つの形態についてご紹介していきたいと思います。


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きょうもここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。
あなたの不動産投資事業が成功することをお祈りしております。
トランクルーム大家より。


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