トランクルームについておさらい|vol.246

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先日、金融業界の方々に「トランクルーム」についてレクチャーする機会をいただきました。
プレゼンの後も質問が殺到し、みなさん興味津々といった感じでした。
それでけ、金融業界でも新たな稼ぎどころを探しているんだな、と実感した次第です。

さて、そんなこともあったので、今回は「トランクルーム」について、改めてみなさんに分かりやすくご紹介したいと思います。


「倉庫業を営む倉庫」と「倉庫業を営まない倉庫」その違いは

「トランクルーム(Trunk Room)」という英単語はない!?

まず、「トランクルーム」(Trunk Room)とは、実は英語ではありません。
え!?そうなの!?カタカナだから英語だと思った!そうおっしゃる方が多いです。

「トランクルーム」は、日本人が作ったカタカナ表現(和製英語)なんです。
皆さんご存知でしたか?

和製英語とは、「アイスコーヒー」「サラリーマン」といったものと同じ日本独特の言い回しなのです。

では、「トランクルーム」は、英語では何というのでしょうか?
不動産投資について勉強されている方はお分かりかもしれません。

英語では「セルフ・ストレージ」と言います。
日本語に直訳すると「自分の保管(場所)」といったところでしょうか。
「自分の」が、「セルフ」(Self)、
「保管場所」が、「ストレージ」(Storage)です。

トランクルームは大きく2つに分類される

トランクルームというのは大きく2つに分類されます。
トランクルーム商売、最近の不動産投資に興味をお持ちの方でも、意外と知らない方が多いです。

表にまとめてみました。

①倉庫業を「営む」倉庫 ②倉庫業を「営まない」倉庫
業種 倉庫業 不動産賃貸業
契約 寄託契約(あずける) 賃貸借契約(収納スペースを借りる)
根拠法 倉庫業法(民法) 民法の賃貸借
免許 必要(倉庫業) 不要(賃貸業)
立地の
イメージ
工業団地、
郊外、海岸地域、
高速道路インターチェンジ付近、
ラブホテル等が林立する地域
住宅地(一部例外あり)、
商業地、
生活空間



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①倉庫業を営む倉庫

①倉庫業を営む倉庫(上表の真ん中の列。倉庫業における倉庫)は、港にある大きな倉庫のようなものをイメージしてください。
大手ですと、三井倉庫さん、寺田倉庫さんがやっています。

上の表にも記載しましたが、この倉庫運営には倉庫業の免許が必要です。
寄託契約に基づいていますので、預かる責任を会社が負います。
つまり、預かる内容物は確認が必要ですし、預かった物品は会社の責任で保管します。

②倉庫業を営まない倉庫

一方で、②倉庫業を営まない倉庫(不動産賃貸業における倉庫)は、
お客様が倉庫(トランクルーム)の中に保管した物品が盗難、破損、火災にあっても会社は法的責任を負いません。

保管品に基本的に制限はありませんが、生ものや火気があるもの、危険物などは保管できません(契約締結時に禁止します)。

いわば、アパートの一室を賃貸するのと同じです。
「空間(収納スペース)」を貸すのです。

アパートに入居者が置く家財道具については、各自で責任を持って保管するのと同じです。
盗難、破損などが心配な人は各自で任意に損害保険に加入していただきます。

こちらのトランクルームは不動産賃貸業に基づき賃貸しており、倉庫業の免許は不要です。
従いまして、アパートオーナーでもサラリーマンの方でも大家になれます。

また、不動産賃貸業のトランクルームは、人が住んでいないため借地借家法の適用を受けないことが大きなポイントとなります。

例えば、アパートだと何らかの理由で住人を退去させるとなった場合は、借地借家法により簡単に退去させることができません。
いわば、借主の立場が法律で守られているのです。

一方、トランクルームは借地借家法の適用を受けないため、貸す側と借りる側の立場が対等です。
簡単に言ってしまえば「いつでも退去させることが可能」なのです。
もちろん、契約上の問題がありますから「明日出て行ってください」というわけにはいきませんが。

アパート経営の場合は、途中でうまくいかなくなり、取り壊してその場所で新しいビジネスを始めようと思っても、アパートの住人を退去させるには時間と労力を要しますが、その点トランクルームの場合は、たとえうまくいかなかったとしても、取壊し費用の面だけでなく、法律の面からも次のビジネスに転換しやすいのです。

最近では、不動産賃貸業のトランクルームは倉庫業のトランクルームとの違いを分かりやすくするために「レンタル収納」や「収納スペース」と呼ばれています。

倉庫業のトランクルームも不動産賃貸業のトランクルームもともに「トランクルーム」と呼ばれるため、一般の方に違いが分かりにくいのですが、トランクルームビジネスを検討している方はこの違いをきちんと理解する必要があります。


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きょうもここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。
あなたの不動産投資事業が成功することをお祈りしております。
トランクルーム大家より。

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