「ブロック崩し」を人工知能にやらせみてみた(番外編)

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きょうはいま話題の人工知能(AI)の話です。不動産にもAI化の波が?そもそもAIって、どんなものなのでしょう。何が得意で何が不得意?技術に詳しくない方でも直感的にわかるように、AIに昔懐かし「ブロックくずし」をプレイさせてみました。

トランクルーム会社のグループ会社にはシステム開発を行っている会社((株)トポロジ)があります。

モバイルアプリを作ったり、トランクルームのライバル店舗の入居状況を自動的に調べるシステムを運営していたり、人工知能開発をしたりしています。私のトランクルーム運営は彼らの日々の努力により少人数化ができているのです。そんな人工知能エンジニアのM君に、AIにゲームをさせるとどうなるか、試してもらいました。

今回題材として使ったゲームは、懐かしのゲーム「ブロック崩し」。

昔遊んだことのある方もいらっしゃるのでは?

人工知能がどのように学習して賢くなるかがこれを見るとなんとなくイメージがつかめるかもしれません。

ゲーム開始直後

1つ目の動画は学習開始直後。いかにもゲームが下手な人のプレイに似ていますね。プレーヤーのラケット(画面下部の棒)の動かし方に戦略がありません。

AIが試行錯誤と失敗を繰り返しています。高いスコアの戦略が残り、低いスコアの戦略は消えていきます。

AIによる学習完了直後

2つ目の動画は学習完了後。

一言、うまい。

AIによる学習が終了した後の、ブロック崩しのプレイ動画です

今回の動画でもそうですが、「ブロック縦に壊し、裏への通り道をつくって天井まで珠を飛ばして一気に点数を取る」ようにプレイしています。これ、AIの学習手法である強化学習をさせることでよく起こる現象です。

AIはなにも考えていない。統計的に処理しているだけ

マスコミ報道におけるAIの伝え方には違和感があります。

とくに、ビジネス誌のAI礼賛記事では「AIが考えて云々」という表現がよく出てきますが、あれは大きな間違いです。考えてそうなっているのではなく、でたらめに試行錯誤して高い得点を早く得られる戦略を残しているだけなので、それを人間の目で見て人間が後付けで「考えている!」と勘違いしているのです。学び方は、乳幼児がハイハイから歩き方を体得する試行錯誤に似ています。

AIに探索方法を教えるのも、さらに、過去に考え出した探索方法から派生した探索方法をランダムに試して良い方法を残すように指示する(プログラムを書いて指示する)ことも、また人間の大切な役目です。

AI、AIと声高に主張するとベンチャーキャピタルから資金が得られたり、国から補助金がもらえたり、いろんな事情でいろんな立場の方がいらっしゃるので、まあそういうものかなと。このへんの世の流れを読んで最適行動を「創り出す」ところも、人間の得意とするところですね。人間の愛すべき、素敵なところでもあります。


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