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銀行との付き合い方。「1行主義」はリスクが大きい。銀行のベストな組み合わせ方とは?(続編)
前回のブログで、取引銀行を選ぶときのポイント7つのうちの1つをご紹介しましたが、今回のブログでは残りの6つをご紹介したいと思います。
銀行選びのポイント②売上が5億円以下なら、「信金」と取引した方がいい
信金は金利が他の銀行に比べて高いのですが、メガバンクよりは途中でハシゴを外すことはありません。
地域経済の発展を支えるという命題があるので、そう簡単に取引を解消したりしません。
金利が多少高くても、それは「会社を守るための必要経費」だと考えて、信金と取引しておくことをおすすめします。
銀行選びのポイント③ 銀行は「横並び」なので、融資額を増やすことが可能
ひとつの銀行で、ひとつの会社に融資できる金額は、大体決まっています。
仮に、「この会社に貸出せるのは1億円」と判断されたならば、それ以上、この銀行から融資を受けることはできません。
ところが、銀行は横並びですから、「A行が1億円融資しているのなら、うちも5,000万円くらい融資してもいいかな」とB行も、C行も考えるものです。
A行だけでは1億円しか借りられませんが、 B行ともC行とも取引をすることで、合計で2億円借入できることになります。
銀行選びのポイント④メインバンクからの借入れは、全体の55%以内にする
3つの銀行から融資を受けるなら、1行から極端に多く借入するのではなく、バランスよく借入ることが大切です。
1億円借りるのに、A銀行9,000万円、 B銀行500万円、C銀行500万円の割合で借りてしまうと、実質A銀行1行から借りるのと変わりありません。
メインパンクからの借入れを、全体の55%以内に留めるようにしましょう。
銀行選びのポイント⑤政府系金融機関は自社のチェック機関として活用する
商工中金や日本政策金融公庫といった政府系金融機関は、審査が厳しい分、政府系金融機関から融資を受けることができれば、その会社は「見込みがある」と太鼓判を押されたようなものです。
政府系金融機関から借入れできれば、地銀や信金からの融資を受けやすくなります。
銀行選びのポイント⑥担保の価値が銀行によって変わる
土地の担保評価は、銀行によって異なります。
仮に土地に1億円の担保価値があったなら、平均すると、
・都銀:7,000万円(0.7倍)
・地銀:1億5,000万円(1.5倍)
・第二地銀/信金:2億円(2倍)
まで融資してくれる可能性があります。
中小企業が、メガバンクをメインに経営をしていると、担保価値から考えても得策ではないことがわかります。
銀行選びのポイント⑦ 決裁額の大きな支店を選ぶ
支店の格を見分けるには、簡単に言えば各駅停車しか止まらない駅の支店よりも、ターミナル駅にある支店のほうが決裁額は大きいと考えてよいでしょう。
◎支店長(支店)の格を見分けるポイント
・副支店長からの昇進か、支店長経験者か
・ターミナル駅にある支店か、各駅停車しか止まらない駅の支店か
「決済額の大きな銀行と取引をしたほうがいいのなら、本店と取引したほうがいいのではないか」と考える方がいらっしゃるかもしれませんが、それは見当違いです。
メガバンクの場合、本店が取引するのは、売上が500億円以上の大企業です。
圧倒的な実力差がある以上、「Win-Win」の関係になることは難しいでしょう。
「都市銀行1、地方銀行1、信用金庫1、政府系金融機関1」を基本に、自社の規模や地域における金融機関の数に応じて、取引銀行を決めていけばいいと思います。
(オマケ)自分の会社が取引銀行からどう評価されているか知る方法
なお、自分の会社が取引銀行からどのように評価されているかは、新しい支店長が着任したときに分かります。
着任の挨拶に来る際、「前任者と挨拶に来たか」(Sランク)「ひとりで来たか」(Aランク)「手紙だけで挨拶を済ませたか」(Bランク)といった具合です 。
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きょうもここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。
あなたの不動産投資事業が成功することをお祈りしております。
トランクルーム大家より。