開業医のリタイア後に必要な資産はどのくらい?|vol.418

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開業医のリタイア後の生活に必要な収入

開業医は個人事業主である場合が多いので、リタイア後に頼れるものは公的年金のみという可能性も十分にあります。医院経営と同時にしっかりと準備をしておかないと、収入が国民年金しかないというケースもあるのです。

こうなってしまうと預貯金を切り崩して生活するしかありませんが、いまでは預金金利はほぼゼロの状況ですし、将来的にインフレが起きるようだと預貯金の価値は目減りしていきます。これでは築きあげた資産からの収入に頼る生活という目標から外れてしまいます。医院経営以外からの収入源を持つことが大切です。 ここでポイントとなることは、医院経営以外からの収入が「いくら」必要かということです。現状の生活費や教育費などの基本的な支出をベースにして、自分の夢や理想の生活にかかるお金も考慮にいれて、年間に必要な期間を「数値目標」として決めましょう。周りにいる友人や先輩の開業医から資産構成や年間支出を聞くことも、年代ごとに必要な金額のイメージが湧きやすくなるため、目標を立てる上で参考になります。

そんなに先のことまでは分からないし、現実的でない計画を立てても意味がないと考える方には、引退後の収入として現状の収入の6割を確保することをお勧めしています。引退後であればお子様は自立されて教育費などは払い終えているでしょうし、必需品は一通り身の回りに揃っていると考えられます。あるアンケート調査でも現役時代の6割でも引退後に悠々自適の生活ができるという結果が出ているのです。

開業医に必要な収入(具体例)

例えば、年収が2000万円の開業医であれば、その6割の1200万円を引退後の収入目標として設定します。次に、それをどうやって実現するかということになりますが、2つの方法から検討します。

1つ目は、配当や金利収入、投資商品の値上がり益に頼るというものです。ここでは、不動産の賃貸収入、株式や投信、保険などから生まれる配当や金利、値上がり益から安定的に収入を得ることを目指します。現役時代から着実に収入をこのような不動産・投資商品に振り分けておくことで、収入源を確保しておくことが大切です。

2つ目は、引退後に必要な費用を現役時代に貯めてしまうという手法です。平均寿命をベースに必要金額を計算します。

例えば、年収2000万円、65歳での引退するケースでは、平均寿命を考えてざっくり20年ほどの生活費を確保する必要がありそうです。この場合、2000万円×0.6×20年=2億4000万円の貯金が必要という計算になります。ただし、引退後の10~20年間にインフレが起こった場合には貯金の価値は実質的に減ってしまうので、注意が必要です。

ここで述べた6割という数字はあくまで目安であり、まずはご自身のプランをもとに数値目標を決めてしまうことが肝要です。

開業医にとっての理想の引退生活

サラリーマンとは異なり、開業医には定年という概念はありません。仕事を辞めるタイミングはそれぞれで、医師の体力や後継ぎがいるか、自らのキャリアにおける時期などによって判断をしていく必要があります。

40~50歳台であっても、体力や技術が落ちてきているならば、アーリーリタイアを考えなければいけませんし、逆に60歳台でも元気で健康であれば医師として活躍し続けることができます。開業医にとっては健康で元気な体が資本と言えるでしょう。

ご自身の体力の理由以外での引退には後継ぎがあります。子供が跡を継ぐには小さい場合や、医者になることを希望していない場合には、早いうちに後を継いでくれる優れた医師を探す必要があります。見つからなければ医院を廃業せざるを得ない可能性もありますし、優秀な医師を育てるには数年単位の時間が掛かりますので、早いうちに計画を立てておいた方がよいでしょう。

都会で経営しているのであれば心配はなさそうですが、過疎化が進んでいる地域であれば患者数が減少してしまうリスクもあり、移転も視野にいれなければいけません。また、高齢化が進んでいる地域であれば、老人ホームや介護施設で医療を行う訪問専門の医師や、決まった患者のかかりつけ医になるという選択肢もあるのです。医師自身の事情だけでなく、外部環境の変化も計算にいれておきましょう。

後継ぎの問題に目途が立ったら、引退後に幸せな生活をするためにどのくらいの資産が必要かということを考えていきます。いつ引退をするかははっきりしていなくても、引退後の生活費はイメージができますので、そのために必要な貯蓄や不労所得の金額を決めておき、現時点での資産との差を認識しておくことが重要です。このギャップをもとに、あと何年働く必要があり、一年あたりどのくらいの金額を投資商品に回せば引退後の生活に安心できるかを逆算することができるのです。

きょうもここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。
あなたの不動産投資事業が成功することをお祈りしております。
トランクルーム大家より。

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