バフェットの投資法(2)|vol.18

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株式売買と事業投資で4兆円の財を築いたウォーレン・バフェット。

バフェットは実は、20代の頃は不動産にも投資をしていました。
http://finance.fortune.cnn.com/2014/02/24/warren-buffett-berkshire-letter/?iid=Lead&hpt=ibu_c2

<h2>不動産投資 エピソード1</h2>
・1973年~1981年、米国中部ではインフレ懸念が高まり、単に高まるというより恐怖感といっていいレベルにまで高まり、不動産価格とりわけ農地価格が急騰。農地バブルといっても過言ではない状況に。
・バブル崩壊後農地価格は半額以下に。米国中部にあるアイオワ州やネブラスカ州(バフェットが経営するバークシャー・ハサウェイのあるところ)では銀行が倒産。銀行の倒産件数はリーマンショック後の同地域の倒産件数と比べても5倍の件数だったといいますからそのすさまじさは想像の域を超える状況でした。

・バフェット家ではそんな中、バブル崩壊後の1986年にネブラスカ州オマハから北に50マイル(80キロメートル)先にある400エーカーの土地を購入しました。

・・・といってもピンと来ませんよね。
ネブラスカ州オマハは居住者人口41万人、通勤者含めた都市圏人口は100万人弱、北緯40度といいますから、地理的には岩手県の県庁所在地の盛岡市と似ています。盛岡市は北緯ほぼ同じ、居住者人口30万人、都市圏人口50万人ほどですから、盛岡市より少し大きい町、政令指定都市の宮城県仙台市より一回り小さい都市といった感じでしょうか。

そこで購入した土地ですが、1エーカーは約4046.8平米つまり1224坪ほどなので、日本の感覚で言うと県庁所在地から80キロ離れた(っていうとかなり街から離れた住宅街か、ほんとの農地)場所に161万平方メートルつまり1618平方キロの土地を買ったということです。坪数にして49万坪、ざっと縦x横が40キロx40キロの土地です。

でかい・・・・

バフェットはその土地を28万ドルで買いました。当時の為替レート(1ドル360円)換算で1億800万円になります。平米単価で205円、坪単価で678円。地方都市のさらに郊外でないと、こんな安い単価では買えませんね・・・・ というか、ふつうの人の感覚だとそんな僻地買えません。さらに当時のバフェットの個人資産は2億3億程度と思います。

バフェットは農業について何も知りませんでしたが息子のハワードが農業が好きで詳しかったので、いろいろ教えてもらい、農地の利回りは10%になると考えたのだそう。

この話をした当時(2013)年、28年経過した農地の収益は3倍に、農地価格そのものは5倍の140万ドル程度になっているそうです。

バフェットは引き続き農業についてほとんど何も知らないそうですし、農地に顔を出したのは直近2回程度。

<h2>不動産投資 エピソード2</h2>
1993年、バフェットはアメリカの投資銀行ソロモン・ブラザーズ(Salomon Brothers,後にドイチェバンクにより買収)で暫定CEOを努めていた頃の話。

Salomonの入居していたオフィスのビルのオーナー(Larry Silverstein)からニューヨーク大学に隣接する商業施設を買わないかと打診された。
NYUに隣接しており、立地は問題ない。

紹介当時の入居率で利回りが約10%あった。空室があったため空室を埋めると利回りはもっと上がると考えた。さらに、施設の2割の床面積を賃貸していた最大のテナントの賃料が異常に安かった。他のテナントの平均賃料が1平方フィート(約0.3平米)あたり70ドルのなかこの最大テナントはなんと1平方フィートあたり5ドル(!)と14分の1の激安価格で借りていた。このテナントの賃貸借期間は残り9年で終わるので、適正価格に改善できれば利回りを大幅改善できると考えた。

そこでこの商業施設への投資を、紹介してくれたLarry Silverstein氏と不動産管理担当のFred Rose氏と共に実行したところ、古い賃貸借契約の期限を過ぎると収益は3倍になった。現在では投資額比年率35%のリターンを稼ぎ出してくれる。
(アイデア ふくりによる投資を、紹介してくれる人と運営会社のPSJと共に実行し、リターンを上げる)

さらにローンの借り換えを1996年と1999年に行った。その結果配当原資を捻出することができ、特別配当により投資額の150%を回収できた。
(注 リファイナンスによる特別配当原資の捻出はREITなど大規模な不動産投資ではよく見られる手法。配当用内部留保が増えると
賃料収入で収益が増える、返済が進むと残債が減る?
または、借り換えによりローンのテナーが伸びるまたは金利が下がるなどの理由により単年度のキャッシュアウトおよび費用の減少するため、配当原資が増やせる?)

この物件には一度も行ったことがない。

<h2>不動産投資のバフェットによるまとめ</h2>

良い投資リターンを得るために、投資家自身が専門家である必要はない。
但し、自分自身が詳しくない場合は自分の限界を認識し、自分自身が詳しくなくてもうまくいくような道を選ぶこと。

大事なのは、\mark{対象資産の将来の生産性}である。

将来の価格の変化を前提に投資を考えているのであれば、それは投資ではなく、投機であります。投機自体が悪いことではありませんが、毎度毎度投機がうまくいく可能性はそんなに高くはありません。

バフェットが行った2件の小さな(バフェット談)不動産投資では、物件の将来の生産性に関してのみ考え、日々の価格変動については考えませんでした。
勝つのは、フィールドに集中しているプレイヤーであり、スコアボードを見ている人たちではありません。(Games are won by players who focus on the playing field — not by those whose eyes are glued to the scoreboard.)

マクロの視点での意見や経済動向について考えをめぐらすのは時間の無駄です。なぜなら自分のコントロールの範囲外のことだからです。

<h2>バフェットにとっては不動産投資も株式投資も同じ</h2>

<h3>ルール1 詳しくない分野では、プロと組む</h3>
バフェットは
・農地投資の場合は、農地と農業に詳しい息子のハワードと組んだ。
・商業施設投資の場合は、不動産に詳しいプロと組んだ。
つまり、プロと組むことで自身が詳しくない不動産投資で成功を収めることができていています。

<h3>ルール2 投資対象資産の生産性に意識を集中する</h3>
上のエピソードから明らかなように、株式投資でも不動産投資でも「投資対象資産の生産性」を見ているという点では本質的に同じものと捉えているといえます。

短期的な価格の上下動ではなく、長期的に見て投資対象資産の生産性が高まっていくのかどうか、これが全てであり、この点でバフェットはぶれていないということです。

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