相続税を多く支払っていませんか|vol.247

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不動産投資家なら必ず直面する税金問題。税金を多く納めたら、返してもらう。
一般的な納税では、特別なことではなく、当たり前のこととして、みなさんが行っていることかもしれません。

ところが、相続税に限って言えば、税金を多く支払っていることに気づいていない人が非常に多いのです。

親族にご不幸があり、お葬式があり、死去の日から数か月以内に相続税の納税期限がきますので、あわただしく日々を過ごしているうちに終わってしまい、振り返る余裕などないというのが相続税です。

よって、多く納めた税金を返してもらおうなどと考える人はほとんどいません。


土地を相続する際の評価が税理士によって違ってくる

このようなことが起こる背景にはいくつかの理由があります。

一番大きな問題は、財産がいくらの価値なのか、評価が難しいためです。

現預金や有価証券の価値は、簡単にわかりますね。
現金なら金額を数えればよいです。
預金なら通帳の残高(正式には残高証明書という書類を使います)。
有価証券、これは要するに、「有価」すなわち「価値が有る」の略ですから、株式や投資信託などの金銭的価値のある証券のことです。証券取引所に上場されている株式でしたら株価は新聞やネットで分かりますし、投資信託も同様です。

評価が難しい財産の典型例が不動産です。その中でも土地の評価は難しい分野です。

土地の評価は簡単にはいきません。
土地は、それぞれ面積だけでなく、形状、接面道路など一つ一つの土地がすべて違うのです。

土地の形によって、その土地がどう使われるか決まってきますから、形状や接面道路状況がダイレクトに評価額に結び付くと言っても過言ではありません。

土地を利用する人にとっては、三角形の土地よりも四角形の土地の方が使いやすいですし、四角形でも、台形よりも真四角の土地のほうが利用価値は高くなるのが一般的です。

標準的な形のほうが、それだけ多様な用途に対応できるわけですから。

また、その土地がある場所、立地条件によっても評価が違ってきます。
近隣に工場や墓地がある、踏切の近くや線路沿いなど住環境に適さない土地、傾斜地にある土地などは、評価額が下がります。



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税理士も得意分野と不得意分野がある


ところが、こうしたマイナス要素を考えずに申告する人がほとんどなのです。

相続税の申告をする人は、税理士にお願いすれば、完璧にやってくれると思っています。

たしかに、税理士は税金のプロフェッショナルですし、形式上相続税の申告書を作成は可能です。

しかし、税理士にも得意分野、不得意分野というのがあります。
税理士先生ならだれでも、「土地の評価や、不動産に詳しい」と世間一般の方々は考えがちなのですが、税理士先生の皆様は所得税、法人税、消費税、相続税、等々、各先生ごとに得意分野を持っています。オールマイティーな、全分野熟知している先生はなかなかいません。

全分野熟知している先生がほとんどいない理由は主に2つあります。

理由1:
税理士試験は受験科目を選択できるようになっておりまして、相続税法も科目の中に含まれています。選択科目で各科目合格点を得られると晴れて税理士となりますから、まずは合格することが第一優先順位となりまして、難解な科目は避けられがち。受験生心理を考えると当然のことであります。
知人の税理士の方によると、相続税法は難解なので受験時に取り組む先生が他の税法科目より少ないのだそうです。

理由2:
税法は税金の種類ごとに定まっており、各税金種別ごとに事細かな例外規定などもありまして、さらに毎年のように税制改正が繰り返されているので、毎年ルールが少しずつ変わっていきます。

このような事情から、全分野熟知している税理士というのは、なかなか生まれにくいといえます。
もちろんどの先生も勉強熱心ですから、全く知らないということはありません。それでも、取扱件数などにより得意・不得意はどうしても出てきてしまうのだそうです。

とくに、財産税に分類される相続税は専門分野とする税理士先生は少数派です。

よって、税理士であれば誰もが、土地のマイナス要素をしっかり反映した申告書を作成可能というわけではないのです。
特に、会社の経理関係を主として行っている税理士であれば、一般的には、相続関係にはあまり強くないといっていいかもしれません。

相続税の申告は特殊なため、一般的な経理部門に関する納税を担当している税理士であれば、相続税の申告書作成機会はそう多くありません。

相続税を専門に行っている税理士は、不動産鑑定士とタッグを組み、相続対象地を念入りに調査します。
その土地をありとあらゆる角度から調査し、土地のマイナス要素を見つけられるのです。
それを申告書に反映させているため、完璧な申告書となっています。

以上、お話しさせていただきましたように、税理士にも得意分野があるため、税理士にお願いすれば、それが完璧な申告とはならないのです。

このブログを読んでいる方で、相続税を申告したことがある方は、どのような税理士に依頼したでしょうか?

相続税は、相続が発生してから10ヵ月以内に申告しなければならないため、安易に身近で頼みやすい税理に依頼した方もいるのではないでしょうか?
もし相続税に強い税理士でなければ、還付請求ができるかもしれません。

今後のブログでは、土地を相続する際の相続税について、分かりやすい事例を交えながらご紹介していきたいと思います。
分かりやすく書くため、税額についても簡易的な計算で行っており、その点は、実際とは多少乖離している場合もありますので予めご了承ください。

著者は銀行員上がりで世間の方々より若干税金に詳しい程度です。プロ中のプロである税理士ではありませんから、このブログの記事だけを頼りにせず、必ずあなたの顧問税理士に確認を取ったうえで税務申告を行ってください。

相続税を多く支払ったときの還付請求についてだけでなく、今後相続が起こるときにも役立つ土地の評価方法などについてもご紹介していき、少しでもみなさんのお役に立てればと思っています。


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きょうもここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。
あなたの不動産投資事業が成功することをお祈りしております。
トランクルーム大家より。

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