出し入れ簡単な会社の「財布」を作る方法 | vol.365

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生命保険でつくった簿外資産なら、会社のあらゆる資金需要に対応可能


会社を経営していれば、想定外の資金が急に必要になることがあります。
たとえば、取引先の倒産などで資金繰りが厳しくなったときや、事故が生じて多額の賠償金の支払いが生じたとき、工場で火事が発生したときなど、です。
また、国内経済の低迷や、世界経済の混乱により景気が冷え込むこともあります。

損害保険に加入することにより、事故や災害に対してはある程度補償がありますが、すベての不測の事態をカバーできるわけではありません。

現実的には、慢性的に赤字の法人や慢性的なキャッシュフロー不足に陥っている法人は、少なくありません。
たとえば建設業の場合、受注数がそれなりにあったとしても、工事期間にもよりますが、お金が入ってくるまでには、短くても受注から6か月くらい時間がかかります。
手元に現金がなければ、資金繰りが苦しくなり、仕入れに対する支払いや、従業員への給料などができなくなってしまいます。
この資金繰りの苦しさが、いわば「黒字倒産」というものにつながります。

公共事業の受注は、会社の経営成績などによって、受注できるランクが決まります。
キャッシュフローがなくても毎期利益を上げていかなければ、手掛けたい公共事業の受注が受けられなくなってしまうこともあります。
とはいえ、果敢に工事を受注して利益を上げても、その分税金の負担が大きくなり、結果的に資金繰りが苦しい、という状況に陥ることもあります。

ひと昔前であれば、資金に困った状況になっても、銀行が融資をしてくれて、その時期を乗り越えるという方法もありました。
しかし、最近は、銀行も貸出金利の低下から事業性資金に融資してリスクをとらなくなってきたため、ある程度のキャッシュフローを手元に残しておかなければなりません。

その点、法人保険に加入すれば、保険料の一部または全額を損金として計上することによって、簿外資産をつくることが可能です。
さらに、突然資金ショートしたときにも、法人保険を利用すれば、すぐにお金を用立てすることができるのです。
このように、必要に応じて法人の「お金の量」をコントロールできる点が、法人保険のメリットの一つです。



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保険の含み益で利益をコントロールし、黒字にする


実際には、資金的にそこまで急を要する状況ではなくても、「もう少し利益をあげたい」と考える経営者は多いはずです。
それでも、仕入れコストが上がったり、価格競争が起こったり、人材の確保にお金がかかったりなどして、結果的に決算が赤字になってしまった・・という状況は、どんな会社でもあり得ることです。

決算が赤字であれば、銀行の融資審査も厳しくなります。
しかし、法人保険の解約返戻金によって含み益があれば、その含み益を利用して決算を黒字にできることもあります。

たとえば、全額損金算入の法人保険に加入して、毎年300万円の保険料を年払いで支払い、5年目の解約返戻率が80%で1,200万円の解約返戻金があるとします。
そうすると、1,200万円の含み益があることになります。
この含み益は解約しない限り帳簿には出てきませんが、解約と同時に帳簿に記載され、雑収入として利益計上されることになります。
本業の損失と相殺すれば、決算を黒字にすることも可能になるというわけです。

このように、保険の含み益を使って利益を捻出することを「益出し」と呼びます。
なお、益出しの反対語は「損出し」 です。
法人保険を活用して益出し、損出しをすれば、利益をコントロールすることが可能です。
取引先や銀行などの信用を得るために、法人保険を利用して利益をコントロールするという方法は、すでに多くの法人で行われています。
資金に余裕があるときに、将来のリスクヘッジと考えて法人保険に加入することは賢明な選択肢の一つだと思います。

(おことわり)著者は銀行員上がりで世間の方々より若干税金に詳しい程度です。調べたうえでブログ記事を書いていますが、日本の税金制度は毎年変わりますし、税務署の解釈が異なる場合もあります。
このブログの記事だけを頼りにせず、必ずあなたの顧問税理士に確認を取ったうえで、もしくは税務署が主催している相談会などで確認をしてください。


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きょうもここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。
あなたの不動産投資事業が成功することをお祈りしております。
トランクルーム大家より。



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