「借入は節税になる」の真の意味とは?「支払利息がもったいない」では会社は成長できない | vol.388

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目先の金利よりも、会社の将来に目を向ける


会社を経営している方の多くが、「銀行に利息を払うのはもったいない」と言います。
ですが私は、銀行に利息を払ってでも、「額をたくさん持っていること」「たくさんのお金を借りること」 が大事だと思います。

経営は、率ではなく、額です。
世間一般では「自己資本比率が大きい会社ほど、安全である」と言われていますが、本当にそうでしょうか。
例えば、自己資本比率が低い会社であっても、一方で、流動比率は高い会社があります。
理由は、借入れが多いために現金を持っているからです。

豆知識:流動比率とは?

流動比率とは
流動資産(現金預金や受取手形など、短期間で現金化できる資産)と流動負債(支払手形や短期借入金など、1年以内に返済すべき債務)の割合を示す比率です。

流動比率が高いと何がいいのか?

この比率が大きいほど、短期的な資金繰りに余裕があることを意味します。

借入金を返済すれば、自己資本比率は上がります。
そのかわり、現金が少なくなるために短期的な資金繰りに苦労する。

よって、たとえ自己資本比率が低くなったとしても、借入金を返済しなくてもよいと思っています。
(特に、借入金と同等以上の現金 ・普通預金を保有していれば、実質無借金経営となります)。

高い金利であったとしても、借入して業績を伸ばす社長と、安い金利で借りて(または借入れをしないで)業績を落とす社長では、どちらが優秀な社長と呼べるでしょうか。
当然、前者に決まっています。
経営にとって大切なことは、事業規模の拡大です。
事業規模の拡大とは、お客様の数を増やすことです。
できるだけたくさん借入し、そのお金はお客様を増やすため、あるいは、ライバルとの差をつけるために利用します。

流動比率が高い「借入上手な社長」は会社を成長させることができる

お金を借りる
  ↓↓↓
規模を拡大する
  ↓↓↓
お客様に喜ばれる
  ↓↓↓
売上が上がる
  ↓↓↓
利益が出る

このサイクルを繰り返していくことで、会社は成長できると思います。
利息は、会社を成長させるための必要経費と考えてはいかがでしょうか。



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借入れは節税対策にもなる


「人件費は必要なお金だが、支払利息は無駄なお金だ」と考える社長さんは多いものです。

例えば、A社長とB社長が、どちらも「経理業務の効率化を図りたい」と考えているとします。

A社長は「借入れは悪。利息は無駄なお金」と考えるタイプ。B社長は「借入れは善。金利は必要経費」と考えるタイプです。

A社長はこう考えました。
「経理担当者を増員しよう」

一方、B社長はこう考えました。
「経理に詳しくない社員でも経理業務を行えるシステムを導入しよう」

A社長は、経理担当者を一人増やしました。
社員を一人増やすと、年間最低でも「400万円」の人件費が発生します。しかも毎年です。

B社長は、銀行に「5,000万円」の借入れをして、経理システムを導入しました。
5,000万円借りるために銀行に支払う金利は、「100万円」でした。

A社長は、年間400万円の人件費を払って、経理担当者をひとり増やし、 B社長は、100万円の金利を払って5,000万円借入れ、年間100万円のパートタイマーでも経理業務をできるシステムをつくった。

人を採用するのに400万円支払うことになっても、もったいないとは思わない。
しかし、銀行に100万円支払うのはもったいないと思う。
実際にこう考える社長は少なくありません。
ですが、実際には「お金で社内の業務改善が進む」のですから、利息を支払うことは損ではなく、むしろ「得」です。
つまり、A社長よりB社長のほうが経営者としては優秀です。

また、別の例をあげますと、X社、Y社の利益が、いずれも「2,000万円」だったとします。
X社長は、税金を1,000万円支払い、残った1,000万円で定期預金を作成しました。
Y社長は、2,000万円のうち、1,000万円を銀行への金利として使い、残った1,000万円の半分である500万円を税金として支払います。
Y社の実力であれば、1,000万円の金利を払うと、「5億円」の融資を受けることが可能であるとすれば、Y社は「5億500万円」のお金を持つことになります(残ったお金と借入額を合算)

そして、お金をお客様の数が増やすための「社員教育」「インフラの整備」など、会社の将来に投資をしたとします。
X社長とY社長、どちらが会社の将来をきちんと考えていますか?

利息を払ってでも借入し、会社の現預金を増やし、事業規模を拡大する。
借入れせずに会社を成長させることには限界があります。
また、利息を支払うことで、納税額が減少するのもポイントです。

つまり、「借入れは節税」だと考えることもできるのです。


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きょうもここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。
あなたの不動産投資事業が成功することをお祈りしております。
トランクルーム大家より。



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