開業医の資産運用に大切なポートフォリオ理論と分散投資|vol.420

開業医の貸借対照表(バランスシート)

キャッシュフロー表の作成を通じて収入と支出金額が分かったら、次に現在の資産の状況を把握しておきましょう。キャッシュフロー表が企業にとっての損益計算書(P/L)だとすると、こちらは貸借対照表(B/S)に相当するものになります。現在の資産状況と、資産運用のゴールの差を、開業医としての収入と金融資産からの収入によって何年かかけて埋めていくのです。医師ご自身がどの段階にいるかによりますが、開業後5年以内の段階1にいる医師にはまだ大きな資産規模がないことがほとんどです。子供に医院を継がせたい場合には、一人あたり数千万円を用意しておくことが必要で引退後の資産からはこの金額を差し引いておくことになります。もともと後を継ぐ予定でなかった子供が医大や歯学部に合格して、嬉しい話ではあるものの急にお金を工面する必要が出てくるといった話はよく耳にします。

開業医は所得が高い方が多いので、普通の生活をしていれば自然に預貯金が増えていくケースが多いのですが、定期的に資産の状況を見直さないと幸せなリタイア生活をするために重要なシミュレーションをすることができません。これは聞いた話ではありますが、医院経営はうまくいっている50代の開業医が、貯金がまったくできていないと相談に来たそうです。決算書などを見せて頂いても原因が分からずに相談を続けていくうちに既に大きくなったお子さんに、今でも大きな金額の仕送りをしていることが分かりました。支出は医師ご自身が決めるものではありますが、決算書やキャッシュフロー表にきちんと記載をして計画内の支出としておかないと、引退までの計画に狂いが生じてしまいます。

現在の資産の把握については、企業のバランスシートと同じように考えましょう。預金や金融商品、不動産などが左側の資産項目になり、住宅ローンや借入れの総額が負債サイドになります。資産から負債を引いたものが純資産に相当し、ご自身の純粋な資産状況を示す数字になります。

ある調査によると、開業医の手取り年収は開業後11年~15年で1,800万円前後と最大になり、その後ゆるやかに減少しておくそうです。資産形成については開業後6年~15年がカギを握ることになりますので、この間にしっかりと計画を立てて実行に移すことで、引退後も安心で充実した生活を送ることができるのです。

開業医の資産形成に必要なポートフォリオ理論

開業医の資産配分を伺うと、預貯金に大きく偏っていて驚かされることがよくあります。預貯金以外であったとしても子供のための学資保険や、生命保険などにとどまってしまっているのです。5,000万円ほどの預貯金をお持ちの医師に引退後の生活に必要な金額を聞いたところ、2億円は必要ということでしたが、なぜそのくらいの金額が必要かということとどのようにして2億円まで資産を増やすかについては見当もついていない状況でした。生活には困らない開業医であっても、資産運用をみると分散投資ができていない医師が多いのが現実です。「卵はひとつのカゴに盛るな」という格言が有名ですが、資産を複数の商品に分けておくことで、一つの資産が目減りしたとしても他の資産が値上がりして損失を補うことがあるため、資産価値が安定するというのが分散投資のキモです。

これを数学的に証明したものがポートフォリオ理論です。ポートフォリオとは資産構成をまとめたもので、株式、投資信託、債券や外貨などに分けられ、現金も含まれます。資産を数種類に分けて持つことにより、一つの資産の変動を他の資産が補うケースが多いために利回りが安定してリスクが軽減されます。開業医が受け入れることができるそれぞれのリスク許容度に応じてポートフォリオリオを構築することで、運用成果が安定していくのです。



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開業医の資産は「核」と「周辺」に分けて分散投資しよう

ポートフォリオを組むときに気をつけたいのが、類似する商品で分散しないということです。例えば、自動車会社の株式だけで数種類に投資したとすると、景気が悪くなったときには値下がりをまぬがれません。

また、ただでさえ多忙な開業医にとっては、株価や為替などの市場の値動きを把握する時間もあまりないため、投資する商品を選ぶだけでも一苦労です。プロでさえ安定して勝ち続けることが簡単でない世界ですから、限られた時間の中でよい投資先を選ぼうと思っても自信を持てないのではないでしょうか。

そこでアプローチの一つとして提案したのが、資産の核となる金融商品を決めてしまうことです。ここでは長期的に安定した運用成績を目指しますので、利回りが安定する不動産や積立型の生命保険などを軸に組み入れることをお勧めします。核が固まったら残った資金でその周辺をうめていきましょう。ここでは投信、外貨運用、株式などリスクが多少あっても短期運用で成果が出せそうなものを選びます。周辺の運用で多少成績が前後したとしても、核からの安定収入があれば全体としての運用はバランスがとれており、分散投資が効いていることになります。

開業医の資産運用のまとめ

・キャッシュフロー表の作成・・・将来の収入と支出の予定を一つの表にまとめ、引退後の生活に必要な資金をつくるために資産運用のゴールを設定します。

・年間収支の把握・・・キャッシュフロー表の年間の収支を確認し、無駄な支出がないかを点検します。

・分散投資の確認・・・現在の資産が分散投資されているかを確認します。預貯金のみに偏っていないでしょうか。不動産、金融商品などのリターンを生む資産に組み替えることで、不労所得を増やしてゴールに近づけることを検討しましょう。

ポートフォリオからの収益も含め、収入と支出のバランスを確認して黒字の場合は問題がなさそうです。しかし、もし赤字が出ている場合は原因を追求する必要があります。一時的な赤字であれば仕方ないですが、根本的な原因が見えているなら見直しをしましょう。まとめると、分散投資が行き届いたポートフォリオを組んでリターンを増やしつつ、無駄な支出をできるだけ減らすことによって年間の支出を改善することが幸せな引退後の生活を送るための近道になります。

きょうもここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。
トランクルーム大家より。


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