相続時における争続を回避するための「代償分割」とは | vol.378


贈与税をゼロにすることより、相続税の負担を少なくすることを優先する


前回のブログでは、贈与の非課税枠110万円の範囲内で保険を活用する方法をご紹介しました。
しかし、親の資産が非常に多い場合、「毎年110万円内で贈与するだけでは、相続までに資産のほとんどを手元に残すことになってしまう」というケースもあるでしょう。
そんなときは、あえて贈与税を最低限支払いつつ、より多くのお金を贈与にすることをおすすめします。
年間310万円に設定すると、控除などを差し引いた後の贈与税は20万円となり、税引き後の手取りは290万円となります。
なお、 3 10万円に設定したのは、税率計算上キリがよく、効率的に税額を抑えられる金額だからです。
この場合、たとえ20万円の税金がかかっても、相続時に高額の相続税を納めることを考えれば、その負担額は安いものです。
「310万円ではまだ足りない」という場合は、贈与額をもっと増やしてもいいでしょう。



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相続人一人が多額の生命保険を受け取り分配する「代償分割スキーム」


生命保険には、相続が「争族 」にならいないようにしてくれるメリットもあります。
もしかしたら、予め保険金の受取人を指定しておくことで、争続を回避できるのが生命保険のメリットと思われている方もしるかもしれません。
しかし、生命保険は受取人固有の財産であり、民法上の本来の相続財産ではないため、保険金受取人(相続権あり)は生命保険とは別に民法上の相続財産に対する遺留分を受け取る権利を持っているのです。
よって、生命保険で受取人を指定しただけでは、争続は回避できません。

そこで活用するスキームが「代償分割」です。
預貯金は別として、たとえば株式や不動産、ゴルフ会員権などそのほかの資産は、 いずれも相続時に分割することが難しい資産です。
仮に、経営者が後継者である長男に「相続財産の大半を占める会社の不動産を相続させる」と遺言したとします。
一般的には、兄弟姉妹は平等に資産を分割しますが、長男の相続した不動産が他の相続人の相続分を大幅に上回るとしたら、長男として多くもらった分を他の相続人に何らかの形で手当てする必要があります。
この場合、長男が現金や現物などで支払うのが一般的です。
こうした手当てを現金で払うことを「代償分割」と呼びます。

しかし、 そんな大金を長男が自分で用意するのは簡単なことではなく、用意できなければ、会社の土地を売却するなどして現金を確保しなければならず、結果として会社を潰すことになってしまったり、兄弟姉妹で争うことになったりする可能性もあります。
その対策として、「親が元気なうちに生命保険に加入して、代償分割に備えておく」という方法があります。

保険の種類は、掛け捨て型の終身保険、外貨建ての一時払い終身保険など、少ない保険金で多額の保険金を受け取れる保険が中心となります。
ポイントは、受取人を後継者(前述の例でいえば長男)に設定することです。
親が亡くなったとき、後継者が保険金を受け取れるようにしておくわけです。

そうすることによって、その保険金を使い、兄弟姉妹などに多くもらいすぎた分の差額を代償分割することができます。
代償分割の詳細を記した書類「遺産分割協議書」に保険金による代償分割の旨を記入し、署名押印をすることで、相続税法上は贈与とみなされず、相続が円滑に進むことでしょう。

また、保険以外では、不動産を売却して現金をつくろうとする人もいると思います。
この場合は、信託銀行などの買い手側は、売り手(後継者)が10カ月以内に絶対に不動産を売却して税金を支払わなければいけないという事情を熟知しています。
そのため、それを見透かされて買い叩かれるケースも少なくありません。
その点生命保険は、保険金を請求すれば1週間程度でお金が受け取れるうえに、戻ってくるお金が確定していることもあるため、二重に安心といえます。

(おことわり)著者は銀行員上がりで世間の方々より若干税金に詳しい程度です。調べたうえでブログ記事を書いていますが、日本の税金制度は毎年変わりますし、税務署の解釈が異なる場合もあります。
このブログの記事だけを頼りにせず、必ずあなたの顧問税理士に確認を取ったうえで、もしくは税務署が主催している相談会などで確認をしてください。


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きょうもここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。
あなたの不動産投資事業が成功することをお祈りしております。
トランクルーム大家より。



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