法人経営で不動産投資をすると自分の会社からも退職金がもらえる。退職金を多くもらうために | vol.412


社長の退職金はどのくらいが適正か


退職金は手取りの額が大きい所得です。
会社にとっても、適正な額であれば一括もしくは分割でも損金として計上できるため、法人税等の税金を軽減することも可能です。

また、一般の社員の退職金については、退職給与規定等で勤続年数に応じた金額が退職金として支給されます。
役員の場合はさらに「貢献度」を乗じた金額を受け取ることが可能となります。
つまり、退職給与として適当な金額と認められる範囲内であれば、その金額をある程度自由に設定可能というわけです。

しかし、法人が社長に支払った退職金は、原則として会社の損金として計上できますが、①会社業務に従事した期間、②退職理由、③同業同規模会社の役員退職金の支給状況などを勘案して、「高すぎる」であると判断される部分の金額については、たとえ損金経理をしても損金として計上できませんので注意しなければなりません。

退職金における税金は、「退職金としての収入金額」から「退職所得控除額」を差し引いて計算した金額を2分の1にした額(退職所得)に対して課税されます。

退職所得控除額は、勤続年数によって決まっており、勤続年数が長ければ長いほど控除額は大きくなります。
例えば30年間勤めていれば、70万円×30年-600万円=1,500万円控除されます。
課税対象となる退職所得は、退職金額から1,500万円を差し引いた額のさらに2分の1ですから、退職金が7,000万円の場合、退職所得は2,750万円となり、4,000万円以上が非課税となります。

会社に「退職所得の受給に関する申告書」を提出することによって、会社で源泉徴収を行うので、確定申告は必要はありません。
しかし、申告書が未提出の場合には退職金収入額の20% 相当額が源泉徴収されることになるので注意しなければなりません。


こうすればたくさんの退職金がもらえる


できるだけ多く、退職金を手に入れるためには、それなりの対策を講じなければなりません。

・勤続年数が長いほど税金負担が少ない

勤続年数が長いほど退職金が多くなるのは当たり前ですが、税金に関しても勤続年数が長いほど退職所得控除が多くなるため、手取り額は多くなります。

・最終報酬は高く

退職金は最終報酬を基礎に算出されるため、より多くの退職金をもらうには、退職前の最後の報酬が高いほうが有利です。
退職が近くなると実際の業務を後継者に譲り、自分の報酬を減らす社長がいますが、これでは受け取る退職金額が少なくなってしまいます。

・別会社に移り、複数の退職金をもらう

在職中に子会社など別会社を設立しておき、本社を退職した後、子会社などの役員として勤務すれば、複数の退職金を受け取ることが可能です。

社長が死亡した場合の死亡退職金は、支給額が社長の死亡後3年以内に確定したかどうかによって、その取扱いが異なりますので注意が必要です。

・3年を超えると所得税が課税される

社長の死亡後3年を超えて退職金の支給が確定した場合には、退職金を受け取った社長の遺族に対して、以下の算式により計算した一時所得として所得税が課せられます。
「(総収入金額-支出金額150万円)×1/2」

・3年以内に確定すれば相続税で有利に

死亡後3年以内であれば、死亡退職金は相続財産とみなされます。
さらに死亡退職金については、500万円に法定相続人の数を乗じた金額までは課税されません。
社長が死亡した場合、会社は退職金の支給と合わせて弔慰金も支払うことも可能です。
その死亡が業務上の死亡であるときは、普通月額給与の3年分に相当する額、業務上以外の死亡のときは、普通月額給与の6カ月分に相当する額までは非課税扱いとなり、それ以上は死亡退職金として課税されます。

また、役員の退職金(役員退職慰労金)には、大きい金額を支払うことになるため、退職金や弔慰金に備えて、会社が保険料を負担する「法人契約の生命保険」に加入しておくことをおすすめします。
法人契約で生命保険に加入するときは、会社で納付する法人税当の税金も考慮して、退職金(退任時月額報酬×在任年数×功績倍率)と、功労加算金(役員退職慰労金の一定割合)と弔慰金の合計額を限度額として、それに見合う保険金額を設定して加入しておくことがポイントです。
そうすることで、会社の負担する保険料の最小限に抑えられます。

(おことわり)著者は銀行員上がりで世間の方々より若干税金に詳しい程度です。調べたうえでブログ記事を書いていますが、日本の税金制度は毎年変わりますし、税務署の解釈が異なる場合もあります。このブログの記事だけを頼りにせず、必ずあなたの顧問税理士に確認を取ったうえで、もしくは税務署が主催している相談会などで確認をしてください。

きょうもここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。
あなたの不動産投資事業が成功することをお祈りしております。
トランクルーム大家より。

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