不動産投資で忘れちゃいけない贈与税。贈与税の節税ポイントとは? | vol.411


贈与は長期間にわたって、多人数を対象として、金額及び財産を不規則に分割して行う


贈与は、親などの親族が生存しているうちに子供や孫に生活を支援するためにお金や物品を贈るというだけではなく、生存しているうちに少しでも多くの財産を相続人または孫などの相続人以外の人にシフトし、相続時の財産を減らしておくという相続税対策として基本となる節税対策の1つです。

このため、贈与税はこのような相続税軽減を図るための税金としての一面があります。
そのために、贈与税は相続税と比べて高くなっており、同じ額の財産シフトにおける税負担は、相続の場合に比べて高くなってしまうのです。

しかし、贈与によって親の相続財産を効果的に減らすことは、相続税の節税対策だけではなく、子どもの財産形成、そして相続税の納税資金の準備にとっても必要な対策であるので、ここから贈与税制度の理解と節税のポイントにつ
いてご紹介したいと思います。

なお、贈与税には「一般贈与税」と「相続時精算課税」の2つの課税方式があり、どちらかの選択になりますが、後者を選択した場合には相続税について直接的な節税効果はありません。
ここでは、まず、相続税の節税対策という観点から「一般贈与税」について説明し、後半に「相続時精算課税」についてご紹介することに します。

小額、小口分割、長期間の贈与が節税ポイント

①「贈与の時期」

贈与の時期については、一度に贈与すると高い税率となります。 110万円なら贈与税は0円ですが、それ以上の贈与であれば税負担が大きくなるため、分割して贈与できるものは、分割して長期間かけて贈与するのがポイントです。

②「贈与の対象者」

贈与の対象者については、一人だけではなく、複数人に分けて贈与します。
この場合、土地、マンションなどの高額な財産は子供だけではなく、その妻、孫などに分割して持分で贈与することが有効です。

③「贈与の対象物」

贈与の対象物については、現預金はそのままの評価となりますが、土地・家屋等は、時価相場より評価額が低くなります。
相対的に低いもの、将来値上がりしそうなもの、換金性のない自社株などが効果的です。

④「贈与の額」

贈与の額については、贈与税には、贈与を受けた人は毎年、年間110万円の基礎控除を受けることができます。
この基礎控除だけでも10年間では1,100万円にもなります。
また、基礎控除以外でも、それ以上の資産内容に応じた適正な額を、長期間かけて相続人だけでなく孫など贈与を受ける人数を増やしていけば、その効果はさらに大きくなります。

⑤「贈与の仕方」

贈与の仕方については、それほど大きくない金額を毎年継続的に贈与することが有効な方法ですが、税務署に贈与と認めてもらうためには、実質的に財産がシフトしていることを証明する必要がります。
そのために、銀行振込を使って、あえて基礎控除を上回るように贈与したうえで申告をすることによって、証拠を残しておくという方法が効果的です。

また、連年の贈与においては、例えば、毎年100万円ずつ20回だと2,000万円の贈与を分割していると税務署から指摘される可能性がありますので、毎回の贈与金額を変更する、もしくは、時期をずらす、あるいは現金をたまには株式に変えるなどなるべく不規則に行ったほうがよいでしょう。

以上のように長い期間をかけて、多くの人数を対象として、金額及び財産を不規則に分割して贈与することが、贈与税の節税につながります。
なお、相続開始前3年以内の贈与財産は相続財産に取り込まれてしまうことから、相続対策としての贈与は、親など本人(被相続人)が健康で丈夫なうちになるべく早く取りかかることをおすすめします。

(おことわり)著者は銀行員上がりで世間の方々より若干税金に詳しい程度です。調べたうえでブログ記事を書いていますが、日本の税金制度は毎年変わりますし、税務署の解釈が異なる場合もあります。このブログの記事だけを頼りにせず、必ずあなたの顧問税理士に確認を取ったうえで、もしくは税務署が主催している相談会などで確認をしてください。

きょうもここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。
あなたの不動産投資事業が成功することをお祈りしております。
トランクルーム大家より。

error: Content is protected !!