ビル経営管理士の資格証明書が届いた|vol.173

トランクルーム大家です。今日の記事は初心者素人の方向けの記事ではないかもしれず、難しかったらごめんなさい。「あの」ビル経営管理士試験に合格し、経歴審査にも合格し、資格証明書が届きました。こちらがビル経営管理士資格証明書の写真です(偽造防止のため、印影等はぼかしてあります)。

ビル経営管理士とは?

ビル経営管理の公的な専門資格です。
国土交通省や金融庁へ不動産ファンド免許を申請する際の資格者の要件にも認められている、投資不動産業界でもプロの方々しか知らない資格です。

さらに、この試験、試験に受かっただけでは資格証明書は交付されないのです。

不動産投資業界歴や実際に商業ビルや貸店舗などの企画運営業務をビルオーナーとして、またはビル管理会社の人間として複数年経験していることを証明できないと交付されない仕組みになっています。「できているふり」「やっているふり」で不動産売ってしまったら連絡できなくしてサヨウナラ、という不動産屋や不動産営業マンがよくいますが、この種の不動産屋だと売買仲介の経験しかないので、この資格を取得できません。

一般の宅建業者さん、投資不動産業者さんはお持ちの方はほとんどいらっしゃらないと思います。国土交通省のホームページにあるビル経営管理士の資料(後出7ページ)によると、資格者の9割以上が旧財閥系不動産会社、金融機関(都銀、信託銀行等)などのいわゆるちゃんとした大企業さんでして、私の経営している会社のようなトランクルーム専業企業経営者がこの種の資格を取得するというのは、かなり珍しいのではないかと考えられます。

プロ向けの資格ですので、素人の方が興味本位で取りに行くと後悔する資格でもあります。なぜなら、自学自習と講習、課題論文の提出を経て資格試験を受験する必要がありまして、まず自学自習のところで心が折れます。届いたテキストがなんとテキストページ総数2700ページ(!)、7巻セットだったのです。電話帳が7冊来たような感じでした。こちらが7巻セットであります。


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わたしは宅建士の勉強の時は、LECのテキスト「権利関係(民法、借地借家法などの法律関係)」「宅建業法(宅地建物取引業法)」「法令上の制限・税・その他」の3冊を基準として、各対応分野の過去問題集(LECの「でる順」)を順番に解いていき、不正解な問題、たまたま正解だったけれど理解があいまいだと感じている問題の理解と知識の暗記のためにこの3冊のテキストを使用しました。テキスト3冊の総ページ数は700ページくらいだったと記憶しています。さらにLECのテキストは変形B5版でしたがビル経営管理士のテキストは一回り大きいA4版です。LECのテキストと同じ大きさで活字を組みなおしたら、4000ページくらいになってしまいそうです。

私の本棚にまだ鎮座しているテキストたち。

さらに受講料が12万5千円(!)、集合研修が1万円ほど、受験料が3万円ほど。個人の方が趣味で取得するには高いですよね。実際のところ受験者の大半は大手・超大手の不動産会社や不動産証券化系のファンドを組成している金融機関や不動産ファンドの皆さんでした。

さらに試験に合格しても、ビル経営管理士を名乗ることができないというのがこの資格の難しいところであります。経歴審査があり、原則として「商業用ビル総床面積1000平米以上のものの企画運営業務を複数年おこなった経験」が必要であるためです。単に賃貸の客付をしているだけ、売買の仲介をしているだけですと、経験者として認められません。

世間の宅建業者さんですと売買仲介をしているだけ、賃貸仲介をしているだけですので、大枚はたいて受講し受験し運良く受かったとしても、実務経験面で不足していると登録が許可されない資格なのです。ただの勉強好きな方だと、お金の払い損になってしまうのかもしれませんね。

ビル経営管理士とは何をする資格?

さて、不動産の資格といえば宅地建物取引士、略して宅建士が有名です。宅建士は不動産の売買を媒介する(一般用語ですと「仲介する」)行為を許可してもらうための資格といえます。では、このビル経営管理士は何をする資格なのでしょう。

資格管理団体である一般財団法人 日本ビルヂング経営センターによりますと、以下の説明がされています。

  • 国土交通大臣登録証明事業として行っている公的資格。国土交通大臣認定資格であり、上級宅建士向けの資格として知られる不動産コンサルティング技能登録者、不動産証券化協会認定マスターと同様の資格として位置づけられている
  • ビル経営に関する企画・立案から賃貸営業および管理・運営にいたるまで、ビル経営管理のスペシャリストとして必要な知識と経験を有する者に与えられる資格
  • 以下の不動産運用のプロとしての営業免許申請時に要因として人員を配置していることを求められている資格
    • 不動産特定共同事業法の業務管理者の要件
    • 総合不動産投資顧問業登録の人的要件
    • 金融商品取引法の不動産関連特定投資運用業登録の要件

また、ビル経営管理士の資格の説明については国土交通省のビル経営管理士資格についてのPRページも存在しており公的な性格の強い資格といえます。

なお、俗にビル管、ビル管理技術者、ビル管理士などと呼ばれる建築物環境衛生管理技術者とビル経営管理士が混同されることがありますが、ビル管は建物としてのビル自体のメンテナンス関連知識を問う資格であり、ビル経営管理士とは別の資格です。

投資不動産業界のプレーヤーたち

投資不動産業界のプレーヤーを大きく分けると、以下のようになります。

  • 【オーナー】所有者ともいう。地主、投資家、不動産保有法人の株主など。
  • 【AM】エーエムと読む。AMは英語の「アセット・マネジメント」(Asset Management)の略。投資家から預かった資金を利益最大化のために最も有効な資産配分となるよう尽力する。
  • 【PM(広義の)】ピーエムと読む。PMは英語の「プロパティ・マネジメント」(Property Management)の略。AMが選定しオーナーが購入した投資対象不動産の管理運用を行う。個別ビル・店舗等の管理運用状況をAMと共に(またはAM経由で)オーナーに報告する。業務が多岐にわたるため、資金運用に専念したいAMはPMに以下の業者のとりまとめも併せて依頼することが多い。
    • 〖狭義ののPM〗プロパティ・マネジメントメンテナンス・清掃・警備会社等と連携しビル管理の日常業務を遂行する。
    • 〖LM〗エルエムと読む。LMはリーシング・マネジメント(Leasing Management)の略。世に数多ある外部仲介会社と連携し、入居付けと契約更新タイミングを見ながら賃料アップに尽力する。
    • 〖CM〗シーエムとよむ。CMはコンストラクション・マネジメント(Construction Management)の略施工業者・設計事務所等と連携し、物件価値の維持向上に尽力する。

ビル経営管理士の専門とする範疇は、上記分類における【広義のPM】業務です。では、広義のPMが取りまとめ役として指揮棒を振る必要がある「狭義のPM」「LM」「CM」は、何をしているのでしょうか。

〖狭義のプロパティ・マネジメント(PM)〗の仕事とは

大きく分けて以下の3分野です。中項目としては以下の項目があります。

  1. 管理業務の統括
    • 管理運営業務の個別項目の評価と必要性の助言、効果測定、成果報告
  2. 運営業務(ソフト分野の管理業務)
    • 管理企画業務
    • 渉外業務
    • 利用者管理業務
    • 事務業務
    • 出納業務
  3. 管理業務(ハード分野の管理業務)
    • 清掃衛生業務
    • 設備管理業務
    • 保安警備業務
    • 安全管理業務
    • コスト削減業務

〖リーシング・マネジメント(LM)〗の仕事とは

賃貸関連業務全般で、中項目としては以下の項目があります。

  1. 賃貸関連業務
    • 管理運営業務の評価
    • テナント誘致業務
    • 契約管理業務
    • テナント交渉業務
    • 入退室管理業務

〖コンストラクション・マネジメント(CM)〗の仕事とは

不動産の資産価値を維持向上させるための機能であり、中長期的な資産保全関連業務です。中項目としては以下の項目があります。

  1. 長期的な資産保全業務
    • 改修・修繕の必要性検討とAMおよびオーナー様への助言
    • 大規模修繕、中規模修繕および改修計画
    • 大規模修繕、中規模修繕および改修の個別の実施計画
    • 渉外業務

ビル経営管理士の専門分野

ビル経営管理士は、前節で触れた「広義のプロパティ・マネジメント業務(PM業務)」の指揮棒を振る専門的知識経験を具備する人材である必要があります。したがって、ビルやトランクルームをはじめとする商業用不動産の一生涯にわたる高度な知識を総合的に有している必要があります。(1)企画・立案業務 (2) 賃貸営業業務 (3)管理・運営業務の3分野の知識が問われます。

ビル経営管理士の専門分野

  1. 企画・立案業務ビルを経営・管理していくうえで、必要となる計画を策定します。
    • 事業企画
    • ビルの商品企画(例えば、トランクルームに用途転換しましょう、など)
    • 資金調達計画
    • 収支・損益計算
    • 修繕計画の策定
    • 更新計画の策定
  2. 賃貸営業業務テナント間で契約交渉・賃料収受等を行います。
    • テナント募集
    • 契約締結と更新
    • 賃料・共益費の収受
    • クレームの処理
    • テナント向けサービス提供
    • テナント契約管理。入退室、増室、同居、転貸等
  3. 管理・運営業務建物の維持保全のための業務。この項に関する知識を以てメンテナンス事業者の選定、発注、監督を行います。
    • 館内規則の策定
    • 管理体制・管理士用の策定
    • 日常管理業務の管理。施設、設備、警備、防災、環境衛生等。入居者満足に直結するのでビル採算制上重要です。
    • エネルギー管理。光熱費に直接影響するのでビル採算性重要です。
    • 修繕工事管理

このように、多岐にわたる分野の知識と実務経験を問われる資格なのです。

逆に申せば、このくらいの水準の知識を広範に保有し知識向上に努めていなければ、競争の激しい賃貸不動産市場でオーナーさんは勝ち組になるのは難しいのです。

オーナー・投資家の皆様が、大切な資産である土地やビル、店舗、トランクルーム等の経営管理を安心して依頼できる、それが資格者の存在により外形的に確認可能とすることが大切と考えて資格を取得しました。

快適かつ安全なオフィス空間の提供等テナントに対するサービス水準の
向上が図られ、適正な管理計画・修繕計画を経営に反映させることにより、優良な賃貸不動産というストック(蓄積)性の財産形成をお手伝いしたいと考えております。

また、トランクルームにせよ、オフィスビルにせよ、不動産証券化が一層進展している現在、投資対象である店舗や事務所など不動産の経営管理の良し悪しが直接収益に大きく影響する時代になっていますから、そのプロともいうべき
「ビル経営管理士」有資格者数、または在籍しているか否かを、今後の皆様の不動産投資の際にお付き合いされるであろう不動産業者さん選定の際のバロメーターに加えてみてはいかがでしょうか。

皆さんの不動産投資ビジネスに関係しそうな免許や資格はほかにもありますから、今後も時々紹介したいと思います。

お付き合いする業者さんを考える際、いたずらにあおって急いで交わされて購入後の集客やメンテナンスがおろそかにならないよう、有資格者数やお任せする会社さんの保有する免許や許可の種類などもきちんと確認することをお勧めします。

長期にわたって勝ち続ける不動産オーナーであるために、ぜひともお勧めしたいです。


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