(号外)だるま落としと玉突きばかりのアパートマンション経営 賃借人の奪い合いをどう生き残るか

新築不動産投資セミナーがあちこちで開催されています。私もときどき友達に誘われていくのです。

アパート・マンションの空室率の推移。新築系の大家さんはレミングの群れ?

アパート・マンションの空室率の推移。新築系の大家さんはレミングの群れ?出典:日経新聞の同じ記事


毎回言ってることは同じなのですが、友達付き合いも大事ですね!でも、新築だから安心!なんて言っているとやけどしますよ。買うなら中古のまあまあの築年のものを買いましょう。新築時の広告費や業者、仲介者へのバックマージン分が消滅していますから、賢い買い物をすると成功の確率が上がります。

以下は日本経済新聞、9月30日朝刊の記事です(抜粋)。

真相深層 アパート建設 空室率悪化で泣くオーナー
甘い皮算用、業者の「家賃保証」に落とし穴 2016/9/30 3:30 朝刊
 人口減の日本でなぜか賃貸アパートが増えている。2015年の相続税増税でアパート経営が節税策として注目され、それを追い風に建設請負業者が売り込みをかけているからだ。家賃保証などでオーナーの負担は軽いとして受注を伸ばすが、需給は崩れ、空室率は過去最悪の水準に達する。目算が狂ったオーナーは悲鳴を上げる。
(記事抜粋、ここまで)

この先は日経新聞電子版で見ていただくとして・・・(確か月10件までは無料で閲覧できるはずです)

新築物件だから安心!え、それ本気で言ってるの!?酔ってない??

新築だから安心!なんて言っているとやけどしますよ。

えっ、空室保証だから安心?(以前業者さんのセミナーに出席したときに言われたセリフ)
リスクを業者に転嫁しなきゃ勝てない地域なら、初めからやめたほうが良いよね。

新築だから長いローンが引ける?
それ中古物件でも大差ないから。あ、木造ならだいぶ違うか。木造でも、収益還元法で評価する銀行なら長いローン引けるけどねぇ(木造に収益還元、僕はあまりやらないし、すすめないけど。やりようはあるという意味で書いてます)。最近人気のハイグレード系はRCだから、けっきょく中古でも大差ないんだよね。このような一般消費者を誤認させてしまうようなアピールは、よくないですね。

だいじなのは商圏分析です。その地域に何人の賃貸物件への潜在需要があるのか。それに対して何室分の供給があるのか。
いくら需要があってもそれを上回る供給があるならダメ。他のお部屋から賃借人を奪わないといけない。

そう、どの地域もあなたが空を悠然と飛ぶ鳥の視線(英語ではbirds’ eyeviewという)になって、あなたのお部屋のある地域全体を眺めると、そこに見えるのは、空き部屋から空き部屋へと移る賃借人様のお姿。その移動をサポートする賃貸の客付け業者。

需要サイド。各地域の貸し出し可能な部屋の総数は減るどころか、増える一方

供給サイド。半面、賃借人の数変わらない(都心)または減る一方(地方都市)。地方の中核市では減っていないところもあるけれど、そういう都市の物件価格は、やはり高い。鵜の目鷹の目のライバルの中には、需給面を考えて探している人がいるという証拠だ。

アパート・マンション投資は椅子取りゲーム ゲームルールが変わり「椅子の役割」が変化

人口減少時代が到来するまでは、賃貸不動産は椅子取りゲームといわれていました。
大家、新米大家が良い立地の取り合いをする椅子取りゲームだと。
土地やお部屋が椅子で、賃借人がその椅子の取り合いをしていたのですね。

私も若かりし頃、お部屋探しに苦労したのでなんとなく納得感があります。
大家さんにお部屋を貸していただく時代でした。

時代は変わりました。

じつは、
人口減少時代が到来した後も、賃貸不動産は椅子取りゲームといわれています。

意味が変わったのです。椅子が土地やお部屋ではなく、賃借人が椅子になったのです。
限られた数の賃借人という椅子を巡って、大家さんが取り合いをする時代なのです。

大家さんは賃借人の方にお部屋を借りていただく時代になりました。

その移動のサポートをするのが仲介の不動産屋さん。
どっかの大家が空室で困っていても別にいいわけ。自社で管理する別の空き家が埋まるだけの話。地域を支配する賃貸屋さんなんてたかだか数社ですから、よくもわるくも寡占状態が成立している。そこでどこかの困った大家のために必死に走り回ってあげる動機はないわけです。

椅子取りゲームに参加したい!という土地持ちとローンがつくし新築だからなんとなく安全と言いくるめられたサラリーマンなどの新米大家さんがその不毛な椅子取りゲームに参加できるように算段を整えるのが、アパマンデベロッパー業者の皆様。

「初心者でも大丈夫ですよ。数珠ナイスの取り方を教えてあげます。椅子が取れなかったらと心配?だいじょうぶです、取れない場合には弊社が保証しますから。」
(でも負けが続くと保証が切り下がりますけどね)←これは、最終契約直前に判明するので、新米大家は逃げられなくて結局契約

どうやって?築浅のうちは賃料下げる。いきなり下げると新米大家さんが「話が違う!」といきりたって消費者庁とかにクレームに行くといけないので、丁重に接しながら、「市場の価格への反応度を見てみたいので500円でも1000円でもいいので、下げませんか?」という感じ。下げなくてもいいですけど、広告費かけて集めることになるので手元に残る現金はそんなに変わらず、実質的に賃料下げているのと同じ。数年たつと「想定に反し、競合が値下げを仕掛けている状況ではこの物件もそうせざるを得ません それに伴い賃料保証の料率も下げさせていただきます。なぜなら契約書第●条にそう書いておりまして・・・」となる。これはやってみた人しか知らない話。

新築物件、仲介業者は楽だから管理頼むとよろこんでやってくれるけどね。新しいほうが決まりやすいという事実はあるので、早めに決まるし築浅ゆえ建物の故障やクレームもあまりない。

いずれにせよ築年経過すると、頭を使って戦わなくてはいけないゾーンになる。
そのとき頼れるパートナーだと思っていた客付け業者が実は金を使う(ADを積む、フリーレント半年、広告を打つ)意外に策がないということを、そこで知るわけだ。(ほかにも策はあるんだけれど、世間一般の仲介さんは勉強していないので知らないという話 で、僕らみたいなあたまと行動力で勝負してきた大家のところに業者向けセミナーではなしてくださいよ~お茶代くらいは出すので、なんて話が来る)

どう頭を使えばいいのか?自分で考える。わからなければ、行動を起こす。

セミナーたくさんやってますね。無料セミナーでは小出しにしかしないのだろうけれど、それでも休憩時間などに質問するといっぱい、教えてくれます。

座したままこまったぁ~、こまったぁ~と言っているだけの大家さんが案外多いのです。

地元の仲介業者さんに相談に行ってもカモにされちゃうから、相談に行くならよく相手を見極めましょう。彼らの中でノウハウ持っているところはなかなかない。なぜなら、既存先の管理手数料で食っていけるので学ぶ意欲がない。逆に僕たちに教えてくれなんて虫のいいことを言ってくる、ムシのいいことをいう仲介業者さんもいます。舞台裏はそんな感じなんだ。それをしらずにセミナーでせっせとお勉強をして奥のリスクを抱えて参入してくる新築大家さん。受難の時代です。心が痛みます。

それでも新築賃貸にチャレンジして修業したい、または既に始めてしまったあなたへ

既に始めてしまったあなたへ

既に始めてしまったというあなたへ。経験上、5年間は何とかなります。
でも毎年雨後のタケノコのように新築賃貸が建ってきます。空地、もと農地(農地法5条に基づく農地転用の手続きをすると建築可能)、あと築年の進んだ古家を取り壊しては新築が建つ。すべて、あなたのライバルです。

でも築5年くらいまでは新築と同じラインで見てもらえるので、無駄遣いせずお金を貯めましょう。

特に初年度は購入時の巨額経費が丸ごと経費計上できますから、納税額が初年度だけ激減し、手元の預金残高がびっくりするような金額になります。半数以上の新米大家はここで気が大きくなってベンツ買ったり(4年落ちの会社で節税~なんて調子こいて大家の会で自慢している人多し。。。)海外漫遊旅行に出たりするのです。

それはいけません。自分を厳しく律して、以降にやってくる激戦期に備えましょう。激戦期には、資金が必要になるから。資金力が大事な消耗戦の時期がやってくるのです。

そんな消耗戦で忙しくなるのは嫌だというあなた。
5年目あたりから売却登録をしましょう(こっそり相談したいならここ!満室経営研究会 問い合わせだけであれば売却依頼したことにはならないので、まずは相談)。じっくりと時間をかけて、好条件で売るのです。築浅大家の味方は、時間です。まだ待つことのできる状態のあなたなら、慌てて不利な状況で売り急がなくても大丈夫なはずなので。

これから始めたいあなたへ

どうしても新築がいいというなら、自分の持っている土地でやること。もっていないならせめて土地は自己資金で買うこと。これで地主さんとおなじ税務状態で戦うことが可能。

建築は大手に丸投げしない。自分で需要調査を行い、近隣の競合の分析。賃料設定、入居率、外面から見た強み・弱みの分析(SWOT分析といいますね)。おおまかなプランニングをする。設計士事務所に行き相談、建築業者は合い見積もりを取る。見積もりの前提が異ならないように設計士を使うことがポイント。

完成後の集客。建築確認申請が通ると賃貸物件は集客ができるようになる(これ、宅建士試験に出るよ!これ読んでる宅建業勤務の皆様)。
確認証のコピーと完成予想図などの図面を用意して駅前の不動産屋に相談に行く。1社ではなく、4~5社に話を持っていくこと。管理委託と集客は別。一緒くたにして話してくるので、それぞれ強味弱みを把握したうえで依頼する。集客は一般媒介でよい。賃貸物件の場合、どんなに専任でといわれてもこれだけ空室があふれている世の中、集客業者がらくになるだけであなたのお部屋はワンオブゼム(one of them = 余多あるに多様なお部屋の中の1つでしかないということ)。

ちなみにこの程度の内容で参加費用を取っている、または電子商材として販売している不動産屋さんやサラリーマン大家さんが結構いる。これが売れているのだからライバル大家のレベルは推して知るべしなんだけれども、あなたがその推して知るべしの群れの中に埋もれてしまわないことを切に祈り、この一文をしたためました。グッドラック。

おわりに

保有物件のうち、居住系を売り払ってセルフストレージ(トランクルーム、レンタル収納、貸し物置の総称)に専念しだしたのは、圧倒的に供給が足りていないという事実が
日本中の主要都市、いたるところで見られるようになったからだったのです。
おかげさまで心穏やかに暮らすことができ、みなさまにトランクルームの良さを金もとらずにお知らせできる程度の心の余裕も持てるわけです。

ようは、みんなと同じこと、ブームになっていることをやっても投資っていうのは、だめなのよ。
興銀、みずほ、ゴールドマンなどで余多の超富裕層(億単位じゃなくて1桁2桁上の純資産(借金を含まない資産)をもつ方々)を見てきたので、この点に関しては自信あります。ブームになっていることに手を出して儲かるのは、ブームに乗ってお客になる人じゃない。ブームの前にサービスを提供できる側になっている人だけです。石油は買う側ではなく、油田を掘る側、精製プラントを作って一般消費者側に利用可能なガソリンを提供できる側に立つということ。石油のところを、時代時代で変わる人気商品や分野に置き換えて考えると、お分かりになると思います。

セルフストレージはまだ供給数が足りていないから、投資に値するのです。
アメリカで全世帯の中の利用率が10%(10世帯に1世帯)なのに、日本はまだ220世帯に1世帯。しかし着実に利用者が増えています。「静かな成長市場」です。この分野の良さに気付く方が一人でも多く生まれますことを祈っております。

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