倉庫業を営む倉庫の法律と必要資格 | vol.267

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前回のブログまでは、不動産投資をテーマにしていました。不動投資で成功する人は「スケコマシ」でしたね。
私はトランクルーム大家ですから、今回からはテーマをトランクルームに戻して、トランクルームの一類型である「倉庫業を営む倉庫」についてその基となる法律や申請手続きについてご紹介したいと思います。

「倉庫業を営む倉庫」は、街中で見かけるトランクルーム(不動産賃貸業のトランクルーム、通称「レンタル収納」「収納スペース」。)とは営業形態、根拠法、免許が異なります。


倉庫業を開業するには国への登録が必要

倉庫業と聞くと、港や工業団地に並んでいる大きな倉庫を思い浮かべる方が多いと思います。

そのような倉庫に商品、工業製品の原材料などを預かり、保管しておくのが倉庫業ですが、 倉庫業法では、倉庫業についてその第2条で「寄託を受けた物品の倉庫における保管を行う営業」と定義しています。

これまで倉庫業の大半は、物流業界内部の取引を中心としていましたが、最近では、一般消費者の日用品などの寄託を受けるトランクルームが多く開業されるようになりました。(※)

これも、倉庫業に該当します。
※不動産賃貸業のトランクルーム、通称「レンタル収納」「収納スペース」とは別になります。

倉庫業はいろいろな物品の寄託を受けて保管します。
保管する物品の中には、専門的な知識を必要とする場合もあります。

また、危険なものもあります。
それらが、きちんと保管されないと、依頼主だけでなく、近隣の住民などに迷惑をかけてしまいます。

さらに、保管する物品をそのまま取引するために「倉庫証券」が発行されますが、この取引が安全かつ円滑になされるためには、それなりのルールが定められていなければなりません。

そのために制定されたのが、倉庫業法です。
倉庫業法は第1条で、その目的を「倉庫業の適正な運営を確保し、倉庫の利用者の利益を保護するとともに、 倉庫証券の円滑な流通を確保すること」と定めています。
そして、第3条では「倉庫業を営もうとする者は、国土交通大臣の行う登録を受けなければならない」として、登録制を採用しています。
よって、倉庫業を開業するには、登録が必要となるのです。

ただし、以下の場合については、倉庫業法に基づく登録は不要になり、 他の規制立法があれば、それに従います。

  • 港湾運送事業において一時保管の用に供される上屋(船で運ばれ てきた貨物や積み荷を一時的に整理するための中継用施設)
  • 貨物自動車運送業において一時保管の用に供される保管庫など
  • 銀行法その他の規定による保護預かり(銀行の貸金庫など)
  • 駅での携行品の 一時預り(手荷物預り所、コインロッカーなど)
  • 一時預りの駐車場や駐輪場



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倉庫の種類と保管可能物品


倉庫業に該当するケースが広範囲になるため、倉庫業法施行規則3条は、倉庫の種類を8種類に分けて、それぞれ保管することのできる物品規定しています。
その上で、倉庫の種類に応じて必要な基準を定めて、適正な規制を施しています。

具体的には、倉庫の種類ごとに、建築基準法、消防法、高圧ガス保安法、液化石油ガス保安法、石油コンビナート等災害防止法、 食品衛生法が適用されることになります。

倉庫業の開業を検討する場合は、寄託を受けて保管する物品との関係から、どの種類の倉庫で営業するのか、基準はクリアしているのかを考え、登録を申請することになります。

なお、もっとも多くの物品を収納できる倉庫は、一類倉庫になります。


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開業のための必要な資格


次に、倉庫業を開業するための資格についてご紹介します。

倉庫業を開業するにあたって何か特別な資格が必要なわけではないのですが、以下の事由に該当する場合には、登録を受けることができません。

  • 申請者が1年以上の懲役または禁鋼の刑に処せられ、その執行を終わり、または執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者であるとき
  • 申請者が登録の取消しを受け、その取消しの日から2年を経過しない者であるとき
  • 申請者が法人の場合、その役員について1.2のいずれかに該当する事由があるとき
  • 倉庫の施設または設備が倉庫の種類に応じて倉庫業法施行規則3条の3で定める基準に適合しないとき
  • 管理主任者(倉庫の適切な管理に必要な知識と能力を有するものとして認められた者のこと)を確実に選任すると認められないとき

次回は、倉庫業開業にあたっての手続きについてご紹介します。

きょうもここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。
あなたの不動産投資事業が成功することをお祈りしております。
トランクルーム大家より。

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