株式会社設立時の取締役や監査役の選任について | vol.274

前回のブログでは、「株式会社設立の手続き」と「定款の記載事項」についてご紹介しましたが、今回は、「株式会社設立時の取締役や監査役の選任」についてご紹介していきます。

この記事を読んでくださっているあなたも、大家さんとしてのレベルが上がってくると法人化について考えなければ税率が上がって困る、という事態に直面する日がやってきます。

私のブログでは不動産投資家として成功するためのノウハウ、考え方、規制、制度面や手続きについてもできるだけ詳細にお伝えしたいと思って記事を書いています。みなさんが将来成功するための参考になればうれしいです。

会社設立の手続きですが、設立の経緯により手続きが異なるので、注意が必要です。
設立方式が2種類あり、発起設立と募集設立があります。



都心でトランクルーム経営を学ぶことができるセミナーを定期的に実施しています(開催日程を知りたい方はクリック)



発起設立と募集設立では手続きが異なる

発起設立の場合

株式会社の設立時に多く選択される発起設立の場合は、株式の引受けがなされたあとに、会社発起人は発起人会を開催して、取締役を選任する必要があります。

新会社法では、以前の有限会社のように取締役が一人のみという株式会社の設立も認められていますので、取締役は複数いなくても構いません。

ただし、取締役会を設置する会社を設立する場合は、取締役を3人以上選任します。
そもそも、取締役会というのは、企業規模が大きくなって社長一人では会社を運営することが難しい規模になってから考えればよい話なので、「資産管理会社(または資産保有会社)を設立して節税の仕組みを作ろうかな?」レベルの段階であれば、考える必要はありません。

また、監査役を設置する会社を設立しようとする場合は、監査役の選任を行う必要があります。
そのほか、設立しようとする会社の機関構成に応じて、会計参与や会計監査人も選任することが可能です。

(監査役、会計参与、会計監査人も同様ですので、企業規模が小さいうちは不要です。不動産投資家の資産管理会社や資産保有会社でこのような大掛かりな意思決定機関の設置を行っている例は、ほとんどないと思います。)

ちなみに、取締役、監査役などの役員は必ずしも発起人から選ぶ必要はありません。

取締役や監査役選任にあたっては、発起人が株式引受人として引き受けた株式1株につき1個の議決権を有し、その議決権の過半数によって決定することになっています。

発起人が2人以上いる場合は、発起人会を開催して決定します。

なお、発起人が1人の場合、その1人の発起人がすべてを決定することになります。
しかし、実務上は、定款の中に設立時の取締役を記載することになるため、再度選任の手続きをとるようなことはしないでしょう 。

<取締役会を設置する場合には代表取締役を選定する>

取締役会を設置する会社を設立しようとする場合には、取締役の中から代表取締役を選定しなければなりません。

株式会社設立時における代表取締役の選定は、取締役の過半数によって決定されます。
代表取締役を選定するための取締役会は、発起設立の場合は定款認証後に行います。

そして、代表取締役に選ばれた人が、代表取締役に就任するためには、就任の承諾が必要となり、就任承諾書へ代表取締役が個人の実印を押印します。

取締役会終了後は議事録を作成することになりますが、議事録には議事の経過の要領とその結果を記載し、出席した取締役(場合によっては監査役)の全員が署名または記名押印します。

<登記申請書類や届出書類を作成する>

登記申請は原則として、会社を代表者が本店の所在地を所轄する登記所に書面を提出して行います。

また、代理人(司法書士)に申請を依頼することも可能です。
その場合、申請人(会社を代表する者)の委任状が必要となります。

登記申請に必要な書類は、それぞれ 1通ずつ用意します。実務上は、会社保管分を含めるとそれぞれ2部ずつ作成することになります。

登記申請書や添付書類ができあがったら、誤字、脱字、脱印、訂正箇所の訂正印、記載内容などを精査します。


人気ブログランキングに登録しています。ブログ執筆の励みになるので、おもしろかった・参考になった記事の時はポチっとクリックお願いします。



募集設立の場合


募集設立とは、発起人のほかに、発起人以外に出資者を広く一般から募集して会社を作る方法です。

なお、募集方法については特に決まりはありません。

親族や縁故知人だろうが一般から公募してもどちらでも構いません。
つまり、発起人だけでは出資を賄うことができないような大規模な会社の設立に向いている方法であり、発起設立に比べて事務手続が複雑となります。

設立時の役員等の選任についても、創立総会(会社成立前の株主総会のような機関)で決定しなければなりません。
創立総会の決議要件は会社法で厳しく規定されていて、
「議決権総数の過半数の出席」
「出席した設立時株主の議決権の2/3以上の賛成」が必要となります。
実際のところは、会社法の施行により、募集設立という方法で会社を設立することはほとんどないと思われます。

不動産投資家の方や富裕層の方が節税目的で資産管理会社や資産保有会社を作る場合には、募集設立で広く大衆に資本を募るということはないと思いますので、その場合、設立方法は前者の発起設立の方が適していると言えましょう。

きょうもここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。
あなたの不動産投資事業が成功することをお祈りしております。
トランクルーム大家より。

【 トランクルーム・レンタル収納への投資をお考えの方へ 】


関東圏にお住まいの方は、都心で投資スキルをあげていただくためのセミナーを定期的に実施しています(毎週開催)

セルフストレージ(トランクルーム、レンタル収納)投資のための知識も身につきますし、個人投資家をだます悪徳仲介業者からあなたのお金を守る方法(実経験に基づく)についてもお話しすることがあります。二重売買契約に知らずに加担し、ひどい目に合わないように(知らずとも加担すれば有印私文書偽造、詐欺として訴えられたり、融資行から貸付金の即時返還を求められますよ あなたはブラックリスト行きになりますよ それでも、やるの?)、しっかり学んで楽しく投資をしましょう。

開催予定はこちら。トランクルーム投資セミナー開催中!リスクの少ない資産運用の秘訣

ポータルサイトにあなたのトランクルームを掲載しませんか?1ブランド(1運営会社、1個人事業主)につき3店舗までは無料! ⇒ トランクルーム・レンタル収納検索|MYKURA.COM

運営:満室経営研究会 (運営 日本公共収納(株))
略して満研(まんけん)。「無料会員登録」画面からメールアドレスを登録していただきますと、翌日以降物件速報が届くようになります。

株式会社設立のための手続き その2および定款の記載事項 | vol.273

前回のブログでは、不動産投資の節税の際に必須な法人設立、特に「株式会社設立」の手続きについてご紹介してきましたが、今回はその続きと「定款の記載事項について」ご紹介したと思います。


発起設立手続きの流れ

発起人は最低 1人以上必要である

株式会社を設立(発起設立)するにあたっては、まずは、事業を起こす発起人によって会社を作ろうと合意することから始まります。
必要となる発起人は1名以上です。
発起人は1株以上の株式を引き受ける義務があり、発起人の住所、持株数も確認します。
次に、発起人会を開催して、定款の認証を受けるのに必要な絶対的記載事項などの概要を決め、発起人会議事録を作成します。

設立手続の流れ

発起設立の場合には、次のような手続きの流れとなります。

  1. 会社の目的、商号、本店(本社)所在地、資本金の額などを記載した会社の定款を作ります。
  2. 株式の発行事項(引き受ける数、金額)などを決め、発起人が株式を全部引き受けます。
  3. 発起人は引き受けた株式に応じて、金銭などを払い込みます。
  4. 発起人は、取締役や監査役などの役員を選任します。
  5. 取締役や監査役などの役員によって、会社財産が整っているかどうかがチェックされます。
  6. 最後に、設立の登記をして会社が成立します。

この手続きが大変だ、という方。高額所得者の方の中にはお忙しい方が珍しくなく、以上の手続きをお一人でするのは大変という場合があります。その場合には司法書士にお願いするのが確実で安全です。数万円の手間賃でやっていただけて間違いがないので、私はお勧めしています。

1円でも節約したい!という方は、「会社設立一人でできるもん」(だったかな)などのWEBサービスを使って書類を自作されるとよいでしょう。

設立経過の調査をする

会社法では、会社の設立にあたっての出資状況をしっかりと確認するように、関係者に義務づけられています。
発起設立の場合には、取締役らが出資された財産の相当性や出資の履行が完了していることなどを調査します。

類似商号の規制は撤廃された

商号とは、会社の正式な名称です。

広告などでは、通称や略称が使用されることがありますが、商号こそが会社の正式な名称になります。

以前は、同じ市町村内に既に同一の商号が登記されていると、その商号と同じか、または類似する商号(類似商号という)を登記することはできませんでした。

よって、会社を設立するにあたって商号を決める、または、設立後に商号を変更するときは、法務局に備えられている「商号調査簿」を見たうえで、同じ市町村内に類似商号が存在するかどうかを事前に調べる必要がありました。

しかし、こういった類似商号の規制に対しては、会社の設立にかかるコストを不必要に増やすだけであるといった反対意見が多く、平成18年に施行された新会社法においては、類似商号についての規制が撤廃されました。

当然のことながら、会社法の施行日後も、同一住所で同一商号の登記をすることは禁止されているため、同一本店所在地に同一の商号の会社があるかを商号調査簿で調査をする必要があります。



都心でトランクルーム経営を学ぶことができるセミナーを定期的に実施しています(開催日程を知りたい方はクリック)



定款の記載事項について


株式会社設立にあたっては、発起人による定款の作成が必要となります。
発起人とは、会社設立の考案者として定款に署名した人のことです。
定款に記載される事項には、 ①記載を欠くと定款全体が無効になる絶対的記載事項、②記載を欠いても定款自体の効力に影響はしないが、記載しないとその事項の効力が認められない相対的記載事項、③定款外で定めても効力をもつ任意的記載事項の3つがあります。

定款に絶対に記載しなければならない事項

定款に記載しなければ、定款全体が無効になってしまう事項=絶対的記載事項は、次のとおりです。

1.会社の目的
会社設立の目的は、出資を検討している者にとって大きな判断材料となるものです。

2.会社の商号
〇〇〇〇株式会社、株式会社××××のような会社の名称です。

3.本店(本社)の所在地
本拠地とする場所を明らかにするものです。

4.設立時の出資額またはその最低額
以前の「最低資本金制度」が撤廃されたため、「設立時に発行する株式の数」に代わって記載が要求されます。

5.発起人の氏名・住所
設立の企画者として責任を負う発起人の名前や住所を記載します。

6.発行可能株式総数
将来、会社が発行できる株式数の上限を定めます。
絶対的記載事項ではありませんが、定款に記載しておいたほうがいいでしょう。


人気ブログランキングに登録しています。ブログ執筆の励みになるので、おもしろかった・参考になった記事の時はポチっとクリックお願いします。


きょうもここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。
あなたの不動産投資事業が成功することをお祈りしております。
トランクルーム大家より。

【 トランクルーム・レンタル収納への投資をお考えの方へ 】


関東圏にお住まいの方は、都心で投資スキルをあげていただくためのセミナーを定期的に実施しています(毎週開催)

セルフストレージ(トランクルーム、レンタル収納)投資のための知識も身につきますし、個人投資家をだます悪徳仲介業者からあなたのお金を守る方法(実経験に基づく)についてもお話しすることがあります。二重売買契約に知らずに加担し、ひどい目に合わないように(知らずとも加担すれば有印私文書偽造、詐欺として訴えられたり、融資行から貸付金の即時返還を求められますよ あなたはブラックリスト行きになりますよ それでも、やるの?)、しっかり学んで楽しく投資をしましょう。

開催予定はこちら。トランクルーム投資セミナー開催中!リスクの少ない資産運用の秘訣

ポータルサイトにあなたのトランクルームを掲載しませんか?1ブランド(1運営会社、1個人事業主)につき3店舗までは無料! ⇒ トランクルーム・レンタル収納検索|MYKURA.COM

運営:満室経営研究会 (運営 日本公共収納(株))
略して満研(まんけん)。「無料会員登録」画面からメールアドレスを登録していただきますと、翌日以降物件速報が届くようになります。